東京都知事選に出馬している石丸伸二氏が、安芸高田市長時代の名誉毀損裁判で二審も敗訴しました。

 

安芸高田市の市議会議員が、4年前、当時市長だった石丸伸二氏から、「どう喝された」などとするうその発言や投稿をされて名誉を傷つけられたなどとして損害賠償を求めた裁判で、広島高等裁判所は1審に続いて市に33万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

安芸高田市の市長だった石丸伸二氏は、4年前に市議会内で山根温子議員から「議会を敵に回すと政策が通らなくなる」などとどう喝されたと述べたほか、同様の内容をSNSに複数回投稿し、山根市議はうその内容で名誉が傷つけられたなどとして、市と市長に対し賠償を求める訴えを起こしていました。
1審の広島地方裁判所は去年12月、「石丸氏の発言や投稿は真実とは認められず、山根市議の社会的評価を低下させ名誉を傷つけた」などとして市に賠償を命じる判決を言い渡し、双方が控訴していました。
3日の判決で、広島高等裁判所の倉地真寿美裁判長は、「石丸氏の議会での発言と投稿は山根市議の社会的評価を低下させるもので、市長としての裁量を逸脱していて違法性が認められる」として双方の控訴を退け、1審に続いて市に対し33万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

 

 

この裁判は、こういう経緯。

 

 

ネットでは、安芸高田市の議会と市長の対立の様子がYouTubeなどで配信されていました。

YouTubeを見るかぎり、石丸市長が改革に反対する議員たちの旧態依然とした議会の運営方法に異を唱える様子が映っていました。居眠り議員の姿もあり、映像に映っているのにそれを否定するやりとりなどは、議員たちにいいかげんにしろ!と視聴者は思うものでした。

 

しかし、石丸氏は議員に取り囲まれた際、山根温子議員とのやり取りを「議会を敵に回すと政策に反対するぞ、と説得? 恫喝あり」とXに書き込みました。その後も同様の内容をSNSに複数回投稿したのです。

そういう事実はなく、山根議員は石丸氏に謝罪を求めましたが、石丸氏はその事実も認めなかったため提訴されたのでした。

市長と議員とのやりとりをこっそり録音していたひともいて、石丸氏に不利な展開のまま一審、二審は結審しています。

 

その結果、裁判所は石丸氏の市長としての山根議員に対する名誉毀損を認め、33万円の損害賠償を安芸高田市に命じました。

しかし、山根議員は石丸氏個人の責任と賠償額の増額を求めて控訴しています。

 

石丸氏はそのほかにもポスターをめぐる業者との支払請求裁判で負けています。

 

安芸高田市長の石丸伸二 氏が選挙運動用ポスター等の代金未払いで敗訴していた件について。

事案は、令和2年の安芸高田市長選挙時に請負業者が提示した報酬費用102万800円に新聞折込費用56749円を加えた計107万7549円のうち、石丸氏が公費負担額上限*1の34万8154円のみを支払い、一部を支払っていないとして、業者が残額の72万9395円を求めたものです。

 

 

石丸氏は、安芸高田市の市長として無所属で一人で議員たちに立ち向く姿をネットで配信していました。

その影響は大きく、テレビなども常に報道していました。途中からマスコミも敵に回すことになりました。それは橋下徹氏とやり方と経緯です。橋下氏の場合は、維新の会という新しい会派を作り組織的に旧体制を壊していきましたが、石丸氏はネットと市民だけを味方に戦う方法でした。

 

アクセス回数やフォロー数を目標にするネットに頼るとどうなるのか?

 

今回の石丸氏の裁判が物語っています。

 

より過激に、たまには内容を盛りながら配信のコンテンツをつくるようになります。

それは世にいるユーチューバーと同様です。

 

 

ネットを味方に付けている間はいいのですが、裁判に負けてから、今や石丸氏は裁判に4回も負けているのだというYouTube動画や裁判解説などもあふれています。

 

論破についても、批判的にみる人々もいます。

 

 

石丸伸二の正体は?

というタイトルの動画やブログもたくさんあります。

 

橋下徹氏の場合も正体は?

ってあれこれ書かれ、本人は週刊誌を名誉毀損で訴えて、大がかりな裁判にまでなりました。

 

でも、人間の「正体」ってなんですかね?

そんなもの誰かに決められるんでしょうか?