静岡県の川勝知事が4月1日に、新人職員への訓示の中で職業差別とも捉えられかねない発言をしたことになっている。

 

翌日、記者会見で、記者の質問攻めにあって、辞職することになった。

 

 

で、実際に聞いてみると、どこが問題なのかよくわからなかった。

 

全文の文字おこしを見てみると、ここらしい。

 

実は静岡県、県庁というのは別の言葉でいうとシンクタンクです。毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいはモノを作ったりとかということと違って、基本的に皆様方は頭脳・知性の高い方たちです。ですから、それを磨く必要がありますね。で、それは磨き方はいろいろあります。知性を磨くということ。それからですね、やっぱり感性を豊かにしなくちゃいけない、それから体がしっかりしてないといけませんね、ですから文武芸、三道並立と。文武両道というのは良く聞くでしょう。しかしですね、美しい絵を見たり、良い音楽を聞いたり、映画を見たり、演劇を見たりした時にですね、感動する心というものがあると望ましい。

 

 

 

 

川勝知事は記者会見でも述べていたが、職業差別の意識はない。

 

発言を見ても、滋賀県職員のホワイトカラー的労働について、知性を磨き、感性を磨き、体を鍛えることが大事だと述べたにすぎない。

 

これをネタに辞職まで追い込む背景が気になる。

 

まず、朝日新聞。

 

「川勝平太・静岡県知事が辞意 県庁職員は「牛の世話とは違う」と発言」という見出し。

 

 
なんだ、これは?
 
産経新聞はこう言っている。
 
「川勝平太知事の辞意表明でリニア前進に期待の声「石が取り除かれた」」。

 

 

ふ~ん、そうなのか。

 

産経は記者会見の全文を載せている。

 

そこでは、訓示を切り取った読売新聞のせいだと言っている。

 

 

――発言を聞いた県民からは、県の広聴広報課に対して「農業・畜産に携わる人の知性が低いということですか? おごった考えですね」と

「それは(発言を報じた)読売新聞の報道のせいだと思っています」

――うちはあくまでも、きのうの知事の発言をそのまま切り取ることなくお伝えした上で…

「いや、切り取られたんだと思いますね」

――特に中略もしていないので、切り取ってはいないと思いますが

「いや、文章全体の流れ、脈絡からは外れているんじゃないんですか」

――野菜を売ったり、牛の世話をしたり、という文脈が出てくるのはここだけで…

「それは、違う職業であるということの例示ですね」

――ただ、違う職業であるということは、きのう、はっきりと明示されなかったので、県民もそれを受け取ったときに、「じゃあ知性が低いと言いたいのですか」という…


「とんでもない話ですよ。それはもう、誤解も甚だしいというか、曲解も甚だしいと思います。しかし、そういう人がいたということは誠に残念で、ぜひその誤解は解いていただきたいと。酪農家、あるいは野菜を作っている人たちを含めて、ずっと大事にしてきました。知性というのは、静岡県の公務員の仕事にそれが必要だからという、そういう流れの中で言っているはずです」

 

 

川勝知事を辞めさせたい勢力がいて、その雰囲気が渦巻いていたのだろうか?