(SYRIZAのカセラキス新党首)

 

2024年2月24日の「しんぶん赤旗」にこんな記事が載った。

 

ギリシャの急進左派連合 臨時党大会始まる


 ギリシャの最大野党、急進左派連合(SYRIZA)の臨時党大会が22日、首都アテネで始まりました。6月の欧州議会選挙での前進と次の総選挙での政権復帰をめざす方針の討議と決定がテーマで、会場の体育館には5千人が集まりました。

 2015~19年に首相を務めたチプラス前党首の後を継いで昨年秋に就任したカセラキス新党首は、中道右派の新民主主義党(ND)政権のもとで貧富の格差がいっそう広がり、公教育や医療が危機にある一方で、大軍拡が進められていると批判。SYRIZAが左翼・進歩勢力を再結集し、国民が日々直面する問題を根本から解決する政権をつくると強調しました。欧州議会選挙では、極右と対決し、社会的欧州、米国と北大西洋条約機構(NATO)から自立した欧州を目指すとし、ガザでの即時停戦も呼びかけました。

 大会は25日まで。SYRIZAの招待を受け、日本共産党から田川実幹部会委員・国際委員会事務局長が参加しています。

 

 

 

ギリシャの最大野党、急進左派連合(SYRIZA)は、昨年9月に新党首に元ゴールドマン・サックス・グループのステファノス・カッセラキス氏を選出している。

 

カッセラキス氏は、自ら同性愛者だと公言したギリシャ初の政党トップとなる。党首選の選挙運動は同氏のパートナーである米国人看護師タイラー・マクベス氏(32)と共に行った。

カッセラキス氏は8月の出馬表明時、「私にはゲイのアジェンダはない。私にあるのは人間のアジェンダだ」と訴えていた。

 

 


この急進左派連合(SYRIZA)に日本共産党が代表を派遣するというのはどういうことだろうか。

 

急進左派連合というのは、もともと共産党といくつかの左翼政党が連合して作っていたが、その後共産党は脱退して、今はSYRIZAの批判の急先鋒に立っている。

 

左翼進歩連合は1989年に設立された。それは、共産党とギリシャ左翼との連合であり、共産党国内派や同じイデオロギーを持つ他の小さな政党から生まれた。
この連合の階層の中に分裂が生じた。1989年に保守派の新民主主義党とともに連立政権に加わるといった政治的な矛盾によるものだった。当時の社会主義圏諸国が次々と民主化していく「東欧革命」が進む中、分裂はさらに進んだ。連合を団結力のある政党に統一しようという試みは失敗した。共産党は結果的に連合を去り、今日、急進左派連合の批判の急先鋒となっている。

 

 

 

一方、ギリシア共産党はロシア寄りの姿勢の政党らしい。

ドネツク人民共和国に監視団を派遣しているらしいが、ちょっと何を考えているのかわからない。

 

ギリシャ共産党は地方議会、国会、欧州議会などに代表を有している。かつては欧州左翼党非加盟だったものの、欧州議会においては欧州左翼党主体の欧州統一左派・北方緑の左派同盟(EUL-NGL)の一翼を担っていた。しかし、2013年には欧州左翼党より左派的な政党連合である共産党・労働者党イニシアティブを結成し、2014年にはEUL-NGLを脱退している。

2012年5月に行われたギリシャ総選挙では、緊縮財政政策を推進してきた連立政権与党(新民主主義党・全ギリシャ社会主義運動)への不満を集め、前回総選挙(2009年)を5議席上回る25議席(得票率8.48%)を獲得した[15]。選挙後の政権交渉が失敗した結果、議会を解散して6月に行われた再選挙では、12議席(得票率4.50%)で5月選挙時より得票と議席を減らす結果となった。2015年1月実施の総選挙では15議席(得票率5.47%)を獲得し、前回に比べ議席を増やした。

2010年代後半のギリシャ社会の混乱で、政権党「急進左派連合」の政策に批判を強めてきており、生活に打撃を被った年金受給者たちのデモを組織し、その一部が暴徒化するなど極左的な傾向も出ている。

なお、親露色がかなり強い政党であり、「帝国主義のNATOとEU」からの脱退を主張している。ドネツク人民共和国の議会選挙では監視団を派遣したりもしている。

 

 

 

 

日本共産党はカッセラキス氏が党首の急進左派連合の大会に参加した。

カッセラキス氏は「私にはゲイのアジェンダはない。私にあるのは人間のアジェンダだ」と訴えていた。

 

もちろんこの党の組織原則は民主集中制などではない。

東欧革命で共産党も変わったし、左翼政党も変わった。

いや保守政党も変わったのだ。

さて、日本共産党の代表はここで何を学ぶのだろうか?

 

まさか、こういう政党をめざしたいなんてことはないよね。