スピリチュルの先生のところに行ってから、4日で3件 納棺のお仕事が入りました。

先生の所に行くと、不思議とお仕事が入ってきます。

気になるのは、先生の所に飼われている「きいちゃん」という猫です。

話に参加してきます。先生の言葉は少しも逃しては勿体無いと思い、

先生にことわって録音しますと、きいちゃんが、歌にあわせて、歌ってたり、

色々参加してくれます。先生も「不思議な猫」と言って、自由に外にいたり、

中に入りたいと言えば、戸を開けてあげたり、、、



本題です。
施行中の事は、あまり書いては、プライバシーになるから、よろしくないのですが、

今日、夫にこんな報告しました。


「今日ね、40代の男性が、あなたと同じ病気で亡くなったんで、行ってきました。

あなたも、先生から「いつ死を迎えるかわからない状態です、腸がパンパンで、それが破裂して

大量の出血をして、それが吐血となり、気道を塞いで窒息死。という場合も考えられるし、、、」

結局、夫の死因は、肺膿症でしたが、、、、

それなのに、暇でやることがないから家に帰りたい」とか言い出して、

大変な思いして、家に帰ったところで、もっと辛いことになるだけって何故わからないんだろう、この人は」

とは言えず、看護婦さんに「家に帰る方向で進めてください」と決心した次の日、もう歩けなくなり、

病室に行くと「体温が冷たくなっちゃって」と弱々しい声でいい、看護師さんも「サーチが74に下がってしまって」と酸素をしていました。

「これで、家に帰るチャンスはなくなりましたね」と担当の先生がいいました。



40代の男性は、先にかいた「大量の出血が気道を塞いだことによって亡くなられたのだと思いました。

依頼の日の前日の夕方、葬儀社の担当の人から電話あり、

「明日、納棺の人、急に口から体液が出てきて止まらないからきてくれんか?」

急いで1つの納棺が終わり、ザアザア振りの雨の中、急いで家に戻り吸引器を持ってホールに

行きました。部屋には、若い女性が故人様に寄り添って、テッシュで口元を拭いています。

近くに寄ってみると、流れるように、少し血の混じった体液が出てきています

「お昼頃からずっと止まらなくて、、、」その女性は言いました。

「吸引器で、お口の中の溜まっているものを吸い取ってみますね」

そう言って、マーゲンチューブを口の中に入れて吸い取りました。

口はしっかりと閉じているので、気道まで
チューブをいれることが出来ません。

「口の中の溜まっているものは取れましたが、念のためお鼻にチューブを入れさせてもらっていいですか?」

「はい、いいです」

鼻からも少しは取れましたが、せいぜい20ccくらい。

「どうして出てきたんでしょうか?病院でちゃんと取り切れていなかったんでしょうか?」

そう女性が言いました。

「なんとも言えませんが、よく、吐血したものが、気道を塞いでお亡くなりになる、と聞きますから、そうだったんでしょうか」

私は、たまたま夫の死の原因となる幾つかを聞いていたので、こんな風に言えただけで、

つい最近までは、そんなこともわからなかった。

「これでおさまってくれればありがたいですが、、今、取れる体液は全て取りました。

気道の中にチューブが入らなかったので、もしその辺りに溜まっていたとしたらまた、出てくるかもしれませんが、そうしたら、ご素苦労ですが、テッシュで抑えていただけませんか」と言って
その日は帰ってきました。

作業中に奥さんが言っていた話。

癌で、緩和病棟に入れなく、予約待ちだったそうです。

そうなんだー私は夫が一度行くのを拒んで、2回目にお願いして、その日に入院出来たのに、、、

入れない人もいるんだ、、、

次の日、今度はお化粧、納棺で再びホールに行きました。

やっぱり、奥さん一人でした。

「今日もよろしくお願いします」とご挨拶しますと

「あれから治まって、出なかったです、ーありがとうございます」とおっしゃいました。

「それはよかったですね」

「一度、お口の中に体液が溜まっていないか確認して、先に着替えをして、それからお化粧をします。」


浴衣の襟が体液で汚れたので、お脱がせして、白いお着物だけにしましょう、と奥様に手伝ってもらい、浴衣をお脱がせして、神様のお水せ、全身を二人でふきました。

おむつだけに状態ですが「私と奥様だけですから、恥ずかしくないですよね」

そういいながら、ハピネス清拭用のムースをペーパータオルにつけ、奥様に渡し、何度も何度も

新しいのを渡して、拭いていただきました。

私も心を込めて拭きました。

「お風呂に20日くらい入っていないの、、、こんな清拭用があるんですね、、」

本当に愛していらっしゃったんでしょうね、、、、

私は、自分の事は自分で守る、をこの仕事について一番気をつけているので、

体液などは、絶対素手では触りません。着替えの時も

「失礼します」と、ゴム手袋をはめることを許してもらいますが、

「手袋おつけになりませんか?」と奥様に向かっていいますと、

「私は平気ですから、大丈夫です」ときっぱりとおっしゃいました。

「あっ、でも付けていただいて大丈夫ですから、どうぞつけてくださいね」
と私へ気使いしていただけました。



清拭、着替えと手伝って頂き、お化粧が終わると、

「へーっ、かっこ良くなったじゃん、良い顔だ、優しい顔してる」としみじみおっしゃっているのです。
そこに、私とは違う、欲も何にもない、そんな美しさがありました。

「愛おしい子供をみているみたい、、、、」ボソッとそんなこともおっしゃっていました。


「こういう写真を撮る人はいないでしょうか?」

「そんなことないですよ」

「この人の母が、病気で両足切断されて、式に来れないのですが、顔をみたいというので、、、」

「どうぞ、見せてあげてください」


夫は、いつでもお風呂に入れ、動けなくなってからは機械浴で入れてもらえ、最期、亡くなった日も、葬儀社の迎えが来る前にお風呂に入れてもらえました


お風呂に入れたから幸せ、とか入れなかったから不幸せとか、はないのだろうけど、

最期をどう過ごすのが良かったのだろうか、、、、