此処のところ、ドッと(この表現かな)身体に変化が出たような気がします。

まず、痰がらみの咳が出るようになりました。

朝、血圧が70しかなくて、リハビリが出来なかったことを気にして、私に訴えます。

「リハビリが出来なくったって、それに変わることやれば良いんじゃない?」

とさらっと交わすと、もう私には何も言わなくなり、今度は優しく答えてもらえる看護師さんに

同じことを言いました。

声が小さく、覇気がなく、なに?なに?と何回も聞き直さないとわからないのに

看護師さんは1度で聞けて、優しく「下肢筋力が落ちると、血圧も下がることもありますから、

ベッドの上でも足首をこんな風に動かして見るとかしてやるといいですね」

そう言われ、うんうん、と頷いて足首を曲げたり伸ばしたりしていました。

リハビリの担当の人にも、筋力が落ちると血圧も下がるから、何か考えてください、というようなことを言ってくださるのです。


「今日は忙しいの?」と夫が言います

午後から納棺が入って、その前に煙草吸いに連れて行かないと、仕事中にも電話が入るから

何とかその前にいかないと、、、と思って来たので


「お昼から仕事入っているし、、、どうした?」
「外出したい」
「外出って何処へ?」

「何処でも」
「じゃあ、夕方に仕事終わってからくるからそれからね」

そう言って病室を出ると、すぐに息子にメールして、息子が乗り回しているフィルダーと私の軽と
交換して、、と思い

メールが返って来ました。

大学に乗って行っているそうで、そこまで取りに行き、それから大急ぎで車に納棺の荷物を積み


お昼ご飯も食べる時間なく在家に向かい、終わると、マックでお昼ご飯を食べて、制服から普段の服に、トイレで着替え、病院に向かいます。


行き先は「なばなの里」

ネットで検索したら、蛍がみえるとか、、、

今から行ったらちょうど、見れるかも。

結局、蛍が飛び交うのは暗くならないとダメで、それまで待つことも出来なく

ベゴニアの温室も行かず、帰って来ました。夕方の渋滞で病院には7時頃帰って来ました。

看護師さん達に食べていただこうと、安長餅を買って「皆さんでどうぞ」と言いましたが


「ごめんなさい、いただけないので気持ちだけいただきます」

病院は一切頂かないんだ、、、


そして、昨日は名古屋港水族館にいきました。

ちょうど3時半からのイルカショーが始まり、夫も楽しそうに手をたたいていました。

帰りに「よかったな」

と車の中でいいましたので「よかったね」と返しました。

病院に戻ったのは5時。

丁度、日勤と夜勤が交代する時間で、挨拶に見えます。

病室の壁に、イルカショーの動画を映し出していると、「何処に行ってらっしゃったのですか?」

そう聞かれ「名古屋港水族館に行って来ました。丁度、イルカショーがやっていたので、それを

デジカメで撮ってきましたので、見てるんですよ」

他の看護師さんにも、「今日は何処に行ってらっしゃったのですか?」と声かけてもらえます。

それは良かったですね

「そうなんですけどね、昨日、今日と車椅子押していたら、腰が痛くて、、、」

そんな冗談も、笑って聞いてもらえる。

それが、なんだか嬉しいです。

思えば、12月。。楽しみにしていた龍笛の出口煌玲様のコンサートに

雪の中、岐阜まで行って、1曲目で「オムツ変えてくれ」と電話で呼び戻され

無視出来ずに、3曲だけ聞いて戻ったことから始まって、夜勤明けでも電話で呼ばれ

「しんでまうわね!」と愚痴っていたこともあるけど、緩和病棟に夫が入院し、

大袈裟な言い方だけど「天国の下」みたいな異次元のような場所にいると、

なんでも許せちゃう、優しい気持ちに触れて、
カリカリしている自分が恥ずかしくなるような、、です。