88歳の男性でした。
実は、3月に、この方の奥様の納棺をしました。
その忌明けの後、お亡くなりでした。
在家に朝早くに呼ばれると言うことは、なんかいわくあり、と思ったら案の定。
担当者が、家に入る前に「顔がパンパンにはれちゃってなー口からブクブク出血がとまらんだわ、
なんとかできるか?」
やっぱりね、、、
「もう腫れちゃったらどうにもならないよ、あとはお化粧でどれだけ隠せるかだわ」
「なんでもいいから、上手く説明してやって」
在家にお邪魔して、奥の仏間に寝ていらっしゃったので、故人様の足元に座り
「お参りさせていただきます」
「お顔を拝見させていただきます。」
そういって白いハンカチを取りました。
3月に奥様を化粧した時、御主人様は、足が悪いので、
化粧が仕上がった所で部屋に入って来られました。
「今に俺が行くっていうにに、先にいっちゃって」と何度も何度も言っていらっしゃいました。
その時のお顔とは、えらい変わってしまって、顔はパーンと腫れ上がった感じで
特に頬のあたりは、アップンプーンって膨らました感じ。
口からブクブクと泡、出血があり、顔はまだらに赤くなって、眉間は苦しさでしかめっ面。
仁王様の顔に似たような、、、、
さーって、どうしたらいいべ。。
みーんな、別の部屋に行ってしまい、お手伝いもお願い出来ない。。。
前回は、喪主様から、息子様から、手伝っていただけ、帰りの荷物を車に運んでいただけるわ、
待遇よかったのに、今回は、喪主様は警察の調書があるとか、、
息子様は、まだ自宅に帰っていないとか、、、
まずは、口中の出血を綿花で吸い取り、眉間の皺を伸ばし、それから別の部屋にいらっしゃる
お嫁様や、故人様の娘様、その御主人に来ていただき
「お顔を皆様で拭いていただきたいのですが、、」
娘様「こんなふうになっちゃったのは何で?こんな顔の人って見たことないわ
なんとかならないの!」
私「なんともならないです。一度こういう風に腫れ上がってしまったら、もうどうにもなりません。多分、お腹がこんなに膨らんでいるから、ガスが発生したんでしょう。それが上に上がってきて、お顔が腫れてしまったのだと思います。この先、唇も腫れ上がってきてしまいます。、、
ですから、ガスの通り道をふさぐとよくないので
口はこのまま開けたままにしておきます。
白いお着物も、お身体を傾けたりするたびに、お顔の色もどんどん変わってきてしまいますので、
袖は通さず、きていらっしゃるようにお見せする程度にします」
そう説明して、また一人での施行になりました。
着物を、故人様があたかもきていらっしゃるように見せるのは、後ろにハサミを入れて、前を合わせて、脇から中に差し込む感じにすると出来ます。
そして納棺。これはさすがに、一人では出来ませんので、男性の方2りと、担当者(70歳越してるからな、、、)必然的に私が、一番重い、胸の所を持つことになります。でも、神様がおりてきてるから、重さも全然平気なんです。
そして、最終、口の中の出血を取って、
「今は落ち着いてますが、多分、移動の時にまた出ると思います。明日の葬儀の前に、もう一度
出血を取りに来ますから、ご心配なさらずにいてくださいね」
とお嫁様に説明しました。
そして、次の施行に走りました。
夜勤中に、担当者から、「うちの人が、納棺師が朝、葬儀の前に来てくれるって言ったから
来てくれって連絡してって言うんだけど、あんた、行くって言ったんか?」
「はい、出血が止まらなかったら行きますって言いましたから、夜勤明けで10時までには行きますねー」
「じゃあ、来てくれるか」
明日、出血が止まらなかったら、秘密兵器の痰の吸引機を使うか、、、
それも、車に積んできました。
夜勤あけて、ロッカーに制服を入れておいたので、それに着替えてホールに駆けつけました。
喪主様の息子様が、一晩中、口の中の出血を取っていたのだそうです。
小窓をを開けると、故人様は出血は無かったのです。
「凄いですね、大変でしたね」
そう言葉をかけると、息子様はメガネをあげて、ハンカチで涙を拭いていました。
前回も思ったのですが、この息子様は、葬儀関係者ではないか、と思うくらい色々知っていらっしゃいました。そして、なによりも、こんなに故人様のお顔を気にする所も、葬儀関係者のような、、、
私は、綿花で口の中の出血を取り、
「あと、数時間ですから、お口を閉じてもいいかと思いますので、閉じさせていただきますね、
頭も少し上げてみますね」
そう言って後頭部をタオルで高くしました。
「このくらい上がると、もろに顔が目に入って来ないから、
見やすいですね、僕は、何度も見ていたから見慣れたんですが、、、」
そう息子様が言いました。
昨日は、頭を高くすると、出血が心配だったので上げてませんでした。それと首のしたにドライアイスを入れて、お顔の変色がないようにしたのが、ドライアイスが溶けて、お顔が反り返った感じになったんでしょうね」
そう言って、黄綿を使って、口を整え、接着をしました。
もう一人の息子様も近づいてきて、覗き込み「あれ?変わったねー」
「うん、口を閉じてくれたんだ、それから、もう一回お化粧を整えてくれたから。」
私は、故人様に向かって「あと少しですから、どうぞ、このまま綺麗なお顔でいてくださいね」」
と声をかけ、手を合わせました。
そして、息子様に、「一晩中、気をつけていただいていたおかげで、着物を汚すこともなく、済みました。ありがとうございます。」
とご挨拶をしてホールを立ち去ろうとしますと、親族の人たちと、式が始まるまで忙しくお話などしている喪主様、奥様も、「どうもありがとうございました」
と頭を下げていただけました。
「お世話になりました」と頭を下げながら出て行きました。
蓋を閉じて、喪主様にご挨拶して担当者に挨拶して帰ってきました。
実は、3月に、この方の奥様の納棺をしました。
その忌明けの後、お亡くなりでした。
在家に朝早くに呼ばれると言うことは、なんかいわくあり、と思ったら案の定。
担当者が、家に入る前に「顔がパンパンにはれちゃってなー口からブクブク出血がとまらんだわ、
なんとかできるか?」
やっぱりね、、、
「もう腫れちゃったらどうにもならないよ、あとはお化粧でどれだけ隠せるかだわ」
「なんでもいいから、上手く説明してやって」
在家にお邪魔して、奥の仏間に寝ていらっしゃったので、故人様の足元に座り
「お参りさせていただきます」
「お顔を拝見させていただきます。」
そういって白いハンカチを取りました。
3月に奥様を化粧した時、御主人様は、足が悪いので、
化粧が仕上がった所で部屋に入って来られました。
「今に俺が行くっていうにに、先にいっちゃって」と何度も何度も言っていらっしゃいました。
その時のお顔とは、えらい変わってしまって、顔はパーンと腫れ上がった感じで
特に頬のあたりは、アップンプーンって膨らました感じ。
口からブクブクと泡、出血があり、顔はまだらに赤くなって、眉間は苦しさでしかめっ面。
仁王様の顔に似たような、、、、
さーって、どうしたらいいべ。。
みーんな、別の部屋に行ってしまい、お手伝いもお願い出来ない。。。
前回は、喪主様から、息子様から、手伝っていただけ、帰りの荷物を車に運んでいただけるわ、
待遇よかったのに、今回は、喪主様は警察の調書があるとか、、
息子様は、まだ自宅に帰っていないとか、、、
まずは、口中の出血を綿花で吸い取り、眉間の皺を伸ばし、それから別の部屋にいらっしゃる
お嫁様や、故人様の娘様、その御主人に来ていただき
「お顔を皆様で拭いていただきたいのですが、、」
娘様「こんなふうになっちゃったのは何で?こんな顔の人って見たことないわ
なんとかならないの!」
私「なんともならないです。一度こういう風に腫れ上がってしまったら、もうどうにもなりません。多分、お腹がこんなに膨らんでいるから、ガスが発生したんでしょう。それが上に上がってきて、お顔が腫れてしまったのだと思います。この先、唇も腫れ上がってきてしまいます。、、
ですから、ガスの通り道をふさぐとよくないので
口はこのまま開けたままにしておきます。
白いお着物も、お身体を傾けたりするたびに、お顔の色もどんどん変わってきてしまいますので、
袖は通さず、きていらっしゃるようにお見せする程度にします」
そう説明して、また一人での施行になりました。
着物を、故人様があたかもきていらっしゃるように見せるのは、後ろにハサミを入れて、前を合わせて、脇から中に差し込む感じにすると出来ます。
そして納棺。これはさすがに、一人では出来ませんので、男性の方2りと、担当者(70歳越してるからな、、、)必然的に私が、一番重い、胸の所を持つことになります。でも、神様がおりてきてるから、重さも全然平気なんです。
そして、最終、口の中の出血を取って、
「今は落ち着いてますが、多分、移動の時にまた出ると思います。明日の葬儀の前に、もう一度
出血を取りに来ますから、ご心配なさらずにいてくださいね」
とお嫁様に説明しました。
そして、次の施行に走りました。
夜勤中に、担当者から、「うちの人が、納棺師が朝、葬儀の前に来てくれるって言ったから
来てくれって連絡してって言うんだけど、あんた、行くって言ったんか?」
「はい、出血が止まらなかったら行きますって言いましたから、夜勤明けで10時までには行きますねー」
「じゃあ、来てくれるか」
明日、出血が止まらなかったら、秘密兵器の痰の吸引機を使うか、、、
それも、車に積んできました。
夜勤あけて、ロッカーに制服を入れておいたので、それに着替えてホールに駆けつけました。
喪主様の息子様が、一晩中、口の中の出血を取っていたのだそうです。
小窓をを開けると、故人様は出血は無かったのです。
「凄いですね、大変でしたね」
そう言葉をかけると、息子様はメガネをあげて、ハンカチで涙を拭いていました。
前回も思ったのですが、この息子様は、葬儀関係者ではないか、と思うくらい色々知っていらっしゃいました。そして、なによりも、こんなに故人様のお顔を気にする所も、葬儀関係者のような、、、
私は、綿花で口の中の出血を取り、
「あと、数時間ですから、お口を閉じてもいいかと思いますので、閉じさせていただきますね、
頭も少し上げてみますね」
そう言って後頭部をタオルで高くしました。
「このくらい上がると、もろに顔が目に入って来ないから、
見やすいですね、僕は、何度も見ていたから見慣れたんですが、、、」
そう息子様が言いました。
昨日は、頭を高くすると、出血が心配だったので上げてませんでした。それと首のしたにドライアイスを入れて、お顔の変色がないようにしたのが、ドライアイスが溶けて、お顔が反り返った感じになったんでしょうね」
そう言って、黄綿を使って、口を整え、接着をしました。
もう一人の息子様も近づいてきて、覗き込み「あれ?変わったねー」
「うん、口を閉じてくれたんだ、それから、もう一回お化粧を整えてくれたから。」
私は、故人様に向かって「あと少しですから、どうぞ、このまま綺麗なお顔でいてくださいね」」
と声をかけ、手を合わせました。
そして、息子様に、「一晩中、気をつけていただいていたおかげで、着物を汚すこともなく、済みました。ありがとうございます。」
とご挨拶をしてホールを立ち去ろうとしますと、親族の人たちと、式が始まるまで忙しくお話などしている喪主様、奥様も、「どうもありがとうございました」
と頭を下げていただけました。
「お世話になりました」と頭を下げながら出て行きました。
蓋を閉じて、喪主様にご挨拶して担当者に挨拶して帰ってきました。