在家にお邪魔すると30人くらいの親戚のかたがあつまっていました。

そのまま、お通夜になるので、皆さん、喪服をきていらっしゃいます。


お参りをして故人様のお顔にかかっておる白布をお取りして、喪主の方にご挨拶。

故人様の右側に私の施行の場所を作り、舞台のようになりました。

故人様のの足元は、家族の人が囲み、前列はお孫ちゃんが5人くらい、

かぶりつきで見ています。幼稚園くらいの男の子から小学校3年くらいかと思います。

私のやること、すべて穴が空くほど見ている子がいます。

その視線は感じていますが、目を合わせないようにしていました。

私は小さい時、もしこうやって亡くなった人のお化粧を見たら、ショックで

夜れたやろか?

そんなこと考えると、口の中の体液だとか、口の中に綿を詰めるだとか、、、

平気でやる私のことを、この子達はどう思うだろうか。。。


そんな事を考えると、目をあわせられないのでした。

それでも、今の子達は平気なのか、一生懸命見ています。

ゆがんでいたお口が含み綿によってまっすぐになり、可愛い口元になり

ご遺族の方が、口々に「よかったよかった」という声が聞こえてきます。

髪の毛をカーラーで巻くと「凄い!こんなことまでやってくれるんだー」

やること一つ一つに、みんなが感動している感じでした。

化粧が終わり、髪型も決まり、口紅の色をおききすると、前列の幼稚園くらいの子が

「赤!」と言います。

「じゃあ、この色とこの色と合わせた色にしましょうね」

にっこりと笑ってうなずきます。

少し塗って「どうですか?」とお聞きすると

足元に座っていらっしゃる、ここのお嫁さんが

「もっと濃い赤」とおっしゃいました。

「もっと濃い赤ですね?」

と少しだけ、ワイン色を足して塗ってみました。

化粧が終わると、ケープをお取りして、お顔がはっきりと見えるようにしますと

「綺麗になった!」と口々におっしゃっています。

納棺が終わって、霊柩車がお迎えになり、お車がお家から出るまで、雪がチラつくなか、合掌を

して、お見送りします。

「神様、今日もいい仕事をさせていただきました。ありがとうございます。」

そう心に中で言いながら合掌をしていました。

お孫さんが私の顔をみてニッコリ微笑んでくれました。

小学校3年くらいの子です。

きっと、この子の視線を感じていたのかと思いますが、偏見な目ではなく

お婆ちゃんを綺麗にしてくれてありがとう、という感じがしました。

今日も、命がけで綺麗にしてきました。

「葬儀屋さんによって違うんじゃないの?うちなんか、白い着物きせて、そのまんま

棺に入れただけだったよ」

という声も聞こえてきました。

今日、私の施行のをみてくださった方々は、きっと宣伝してくれます。

そして、亡くなった方も天国で宣伝してくれます。

私の守護霊様達も宣伝してくれます。。

本当にお仕事を頂けて、感謝感謝です。