今、夜勤中です。

ちょっとづつ、色んなことが余裕ができたのか、
織物教室へ通うことにしたり、
一昨年の冬に一つ部屋を借り、そこに納棺の練習用の棺を置いたり、
納竿飾りをそこで作ったり、
今だにベランダにおいたままになっている、いっぱいの綿、やら、
なにがいいって、何でもやりっぱなしで帰っていいところがいいんです。

自宅は、歴代からのネコ達の仕業で、壁紙がボロボロ、畳もぼろぼろ。
築25年経って、古くなってきてるわ、リフォームするお金がないわ、
で、全然おしゃれな生活とは程遠いのです。
でも、猫博士も遊びに来てくれるし、息子の彼女もきてるみたいだし、少しづつ
変えていかなくては、、、そんな風におもうようになってきました。

織物の機械も置けて、ミシンもおける大きなテーブルを置きたいし
、ソファーベッドを置いてそこにねるようにしよう、
納棺飾りも作ったら、くしゃくしゃにならないように棒を渡して、
そこにかけてけるように、、とか、
スタンドのボディを置いて、「ヤマトヒメノの衣装も作りたいし、
とにかく、作業場を快適にしたいって思うし

それで思いついたのは、箪笥やら、着物の入っている「やなぎごおり」
などを借りている部屋に運び
その代わりに、向こうのソファーベッドや棺をこっちに持ってくる。

今までは、引っ越しは誰かが助けてくれて、自分も重いものを運んだり、
すこでもお金かけたくないって、業者を頼んだことがなかったのだけど、
今回は、業者にやってもらうしかないなー
誰かによびかけて、自分ではこんでしまおう、って思えないのは、
それだけ自分の体力に自信がなくなってるってことと、
みんな、忙しくてダメだろうなーとおもったから。

朝、夜勤開けて家に帰って30分ゴロンとよこになると、「引っ越しのs」の営業マン
が来ました。
今日は、このあと、別の引っ越し屋さんも見積もりにくる約束してあったし、
見積もり金額をだしてくれたら、さっさと帰ってもらって、次の業者がくるまで
またちょっと寝て、、、と思っていました。

最初提示した金額は6万。
そにくらいかなーって思っていると、「何社か相見積もり取りますか?」
はい、まあ、、、、
「うちに引越しを任せてくれることにきめてくれるのだったら、
ここからさらに
1万引きます。きめてもらえませんか?
「わかりました、じゃあ、どこで見積もりとってもおなじだろうから、
もう次にところはことわります」
それから、私も徐々にその営業マンに慣れてきて、(うちの息子くらいかもしれないけど)
まあ、人の心掴むのがうまいなー
ここの荷物を持って行く先は、どういうところなんですか?
と営業マンが聞きます、
私が自分のやりたいことのために借りた部屋です。

猫好きの男の子で、エリザベスが、様子を見に寄ってくると
「可愛いなー」と遊び出します。
こてつは、隠れて顔を出さないし、みいちゃんは知らん顔。
エリザベスがひとり、営業マンの相手になっていました。

「こてつは、どんな子なんですか?」
ときかれアイパッドに保存してある画像をさがしていると、
営業マンも一緒に見ていました。

アイパッド中に保存された写真順にスクロールしていくと、
棺の中の花嫁「花嫁納棺」が出てきました。


$愛花 化粧納棺サービス


「これは?生きてる人?」
「ううん、マネキン」
「こんな飾りをするんですか?みたことないなー」
「そうよ、私がつくったんだもん、オリジナルだから」
「実際、この花嫁で行く人いるんですか。」
「いないよ、でも、私の友達は予約してくれたけどね、あと、
76歳の私の人生の師匠も
「私はいいと思うよ」っていってくれたし、、、、

「上手くいくといいですね」 と営業マン。
「ありがとう、祈祷師さんが、
納棺のお仕事には、ここがいいって(方角やら、色々が)
言うから、それに、手伝ってくれる人もこっちの 方が便利にこれるし、
ここでちょっと納竿飾りの練習してもらえるし、」

正直、2つの家を持つって、大変なことだから、
早くここを引き払ってしまいたいって、
今でもおもっているんだけど、
もう少し、このボロ屋で頑張ってみようか


そんなことを話していると、営業マンは「頑張ってくださいよ、お母さん」
って言いました。l

初めて会ったばかりの、この営業マンの男の子は,私の話をじっと聞いてたり
、猫を可愛がって、なでたり、
引っ越しの荷物が入っているところだけ見せればいいと思っていたら
、生活の場まで、
自然に入ってくるし、、、
今の営業は、見積もりだけ渡せばそれで、
「しつれいしました」ではなくて、そのうちの息子のように接しなさい、
みたいな教育でも受けてるのかな?
わたしでもなかなかそこまではできないよ。
どうなんだろう?仕事で人懐っこさを演じているのか、
本当に人懐っこい男の子なんだりうか、、、
何にしても、嫌ではないから、
私も、「猫のブログ書いてるの、見て」とかいってみせてるし。


そういえば、私には、この営業マンと同じくらいの年の水子さんがいます。
年の頃なら、21,22くらい。
その子に対して、私はお線香1本手向けていませんでした。
それは、あえてそうしたように思います。
めちゃくちゃだった30代始め。
今、大学2年になる子は、何が何でも生むぞと頑張りました。
1回目の夫が離婚を認めなかったので、
出来ちゃったから、産みたいから離婚してって
お願いして産むことが出来ました。
実は、その前にも、妊娠はしたのに、
夫も義理の母も「降ろせ」といい、私は
一人病院に行き、一人で帰ってきて
何事もなかったように、仕事もしました。
感情的にならず、感傷的にならず、
忘れてしまえばいいのだから、、、、
そう言い聞かせて今まで生きてきました。
でも、そのあと、後悔して
「なんで、他人が下ろせっていったからって下ろしたんだろう、
自分一人で生きてこれたんだもん、何もおろす事なかったかも、
、そう思ったら、次にできた子は
誰が何と言おうと産む、そう思って裁判やら、慰謝料やら、全部応じてきたのです。