Patissier(パティシエ)@MJの今日も90% -9ページ目

ムース?バヴァロワ?

ご無沙汰しております。

http://storytell.ameblo.jp/ さんの質問にちょっと難いですが回答を。

http://bonheur-chiba.ameblo.jp/ さんの『きまぐれパティシエの秘密日記』でも見解なさっています。



まずは私のホテル、即ちシェフである私の定義から語ります。
まぁあくまでも先代のシェフから引き継いだスタイルですが。

Bavaroise=バヴァロワ
卵黄(または全卵)に牛乳を加え加熱殺菌し、生クリームと合わしゼラチンで固めた冷製菓子。


Mousse=ムス(ムース)
バヴァロワと違いゼラチン以外で固めた(固めないアイテムも製造している)生菓子。(冷製とは限らない)

こうして書くと違いの差が無い様でありますね。
私は製法により名称を変えています。


ですが今日の製菓業界にBavaroiseとMousseに境界線は無いと言えましょう。
各パティシエの独自のスタイルで表れているのでしょう。


簡単に言うとBavaroiseもMousseも生地の名称としているからではないでしょうか?
appareil=アパレーユと言う製菓用語があります。
これは下準備として混ぜ合わしたもの、主にバヴァロア、スフレ、ムース、アイスクリーム等を
作るためのベースです。この生地の材料によって名称を変えているシェフ達もいらっしゃいます。


では、愛用書から引用し私の所感を含めながら詳しく説明します。

Bavaroise=バヴァロア(仏)
Bayrischerkrem=バイリッシャクレーム(独)・Bavarian cream=バーバリアンクリーム(英)

軽く泡立てた生クリームと卵黄、砂糖を混ぜて、ゼラチンで固めた冷たいアントルメ。
好みで果物や洋酒を入れ、様々なバリエーションが出来る。

古くはフロマージュ・バヴァロアと呼ばれていた。
フロマージュとはチーズの事であるが、けっしてチーズ入りの菓子ではなく、流動状の種が固まった
様子がチーズに似た状態を呈しているところからの呼び名と思われています。


天才?パティシエ、アントナン・カレーム(※①)も著書『甘味アントルメ概論』の中で、フロマージュ・ババロアと呼んでいます。
起源は、名前が示すようにドイツのバヴァリア地方(バイエルン地方)にあると言いいますが、はっきりとは断言で来ません…
。一説ではバヴァリアの大貴族の家で腕を揮ったフランス人の料理人によって作られ、命名されたのではないかとも。


しかし昔作られていたものは、今とかなり方法が違っていた様で、ゼラチンで生地をつないでいたが、卵黄は用いなかった。
カレーム時代のものを再現すると甘みが非常に強いです。およそ今日の3倍量の砂糖が使われ、当時貴重品であった砂糖を豊富に使った
贅沢な品だった事が伺えます。
またゼラチンの量もほぼ2倍!ゼラチンの功力の違いも考えなきゃいけないが、今日のものとあまり差はないと
仮定してみると、かなり固めです。でもまぁ冷蔵設備の未発達を考え合わせると、この程度の固さは必要だったのかも知れません。

また語尾にeをつけたバヴァロワーズは飲み物の一種であり、バヴァロワと区別しています!


続きまして


Mousse=ムース(仏・英)
Schaum=シャオム(独)

ムースは『こけ』と言う意味と『泡』と言う意味があります。
もちろんお菓子の場合は後者ですが。
つまり泡のような軽い菓子ということ。
柔らかい素材である多くの気泡を持つムラング(メレンゲ)や泡立てた生クリームを主体として、種々の味付けをする。

近年、冷凍技術が著しく進歩し、様々な冷菓が容易に作れるようになりました。(例えばショックフリーザーとか※2
さらに現代の嗜好はよりあっさりとして、口当たりのよい食感、胃に負担をかけない傾向に移行いていますね。
ムースはこれらの好みに一致し、ムースと傾向を同じくする菓子群を『Nouvelle patisserie=ヌーベル・パティスリー
呼びます。


ムースとバヴァロワの違いは、バヴァロワは軽く泡立てた生クリームをベースに、水分の3%位のゼラチンで保形性を与えてるのに
対し、ムースは主にムラングの気泡を中心とするが、ときに泡立てた生クリーム、またはそれらの併用で作る。
基本的には気泡で生地を柔らかく支え保たせ、ゼラチンは混入しない。
しかし、容器無しの提供やテイクアウト用の場合には、最低限内、水分全体量に対して上限1.5%位のゼラチンを混入している。
容器に詰めて凍結し、氷菓に仕立てたムースはMousse glacée=ムース グラッセと呼びます。


と、まぁ長々と書きましたが多種多様で製法も様々であります。

こんなとこでしょうか?

私はCrème angraise=クレーム・アングレーズ(カスタードソース)ベースの、

ゼラチンを加えずショコラの
絞まりだけで固まる、あの口溶けがたまらなく大好きです。


※1 パティシエ、アントナン・カレーム
※2 ショックフリーザー

については次回UPします。



Melissa l’orange  

Melissa l’orange  メリッサ・ロランジュ

レモンバームの香りが爽やかな、蜂蜜で甘さを整えたオレンジムースです。

me

レモンバームはハーブの一種です。

シソ科の植物で地中海沿岸や中央アジアで生息していて

思いやり」という花言葉を持っています。

名前にレモンがつくように葉っぱにとても強いレモンに似た香りを持つ

レモンバームはMelissa officinalisといわれる学名を持ち

このMelissaはギリシア語では蜂蜜といわれています。

レモンバームは晩夏に白または黄の小さな花を咲かせます。

実はまだ悩んでるんです。

味に。

どうもレモンバームの特徴が現れてないんです。

中には蜂蜜とコンサントレ(濃縮還元ピューレ)漬けのオレンジ

を入れました。

拘ったのは、甘味に砂糖を使用していないことかな?

ムースと言うよりババロアに近いです。

タイトルどおり、90%の完成度なんで

100%完成したらまた更新しようかな。(なんて、しませんよ。)

最初っから完成品UPしろ!(自分に。。。)

Litchi Rose

Litchi Rose=リッチ・ローズ


高貴な香りが魅力のライチとローズの淡く軽いムースです。

rto

Litchi=リッチ(リーチとも言う)フランス語でライチの意味。

または、Margose=マルゴーズとも言います。

口の中に入れ舌の上でさっと溶ける様に、軽さを求めたスイーツです。

中にはローズのリキュール漬けしたグロゼイユ(赤スグリ)を入れました。

土台はアーモンドのビスキュイ生地です。


赤いバラの代表的な品種「ローテローザ」のエキスと花弁をブレンドしたペーストを使用しています。

ローテローザ
ハイブリット系(大輪系)

6
12日の誕生花です。

熱烈な恋

花言葉は

バラの香りは、気持ちをリラックスさせ、明るく幸せな気分にさせてくれる力があるので、アロマやフレグランスとして愛用されている方も多いはずです。
私のホテルのあるT市は毎年6月「花飾りフェア」を開催しており、
ホテル前の大通りに1ヶ月間、花がいっぱい飾られます!
協賛としてホテルのラウンジで『花』のスイーツを提供しています。

To   Miss Blue Rose

Excuse me in the red rose.
.




コンクールに向けて。

今年、以下のコンクールに作品を出品します!(アー言ちゃった。取り返しつかないんじゃないの?)

とりあえず以下の3点。

試作が出来ましたら公開したいと思いますが、

期待しないで下さい。


「SUSTA第1回アメリカ南部産○○○ レシピ・コンテスト」

「第11回 カリフォルニア・○○○菓子新製品開発コンテスト」

「第6回 ○○クリーム○○コンクール」

しばらくの間、コンクールに向け集中したい為

ブログがおろそかになると思います。

(何だカンダ言っていろいろ更新しちゃう可能性90%

すみません。頑張りますので。

でも読者の皆様のブログは閲覧したりしますのでよろしくお願い致します。

飲まれた…

昨日の飲み会で不覚にも やってしまった。


二日酔いです…
休日の今日は丸一日を無駄にしてしまった。

せっかく休みは、子供といっぱい遊んでやりたかったのに(^_^;)

飲み過ぎた後は必ず自己嫌悪なんだよなぁ…(-"-;)

今後気をつけて呑みたいと思います。

15mロールケーキ!(バンドさんから視点編)

15mロールケーキ!のブログUPもいよいよ完結。(たぶん)

早いものでイベントから早2週間。

ユニオンブラスの美人事務局さんから画像を頂いたので紹介。

イベント開始5分前

参加親子さん達が緊張な面持ちで登場です。

バンドさんの譜面があるな!(すげープロっぽいです。)

作業中ですね。巻き終わった後かな?

飽きちゃってるお子さんもいるし。。。(笑)

ユニオンバンドさんの曲は

登場シーンで数年前人気だった料理人対決番組「料理の鉄人」=バックドラフトのテーマ局♪を、

作業開始から、「キューピー3分クッキング」=おもちゃの兵隊、「NHK今日の料理」のメドレーを

熱奏!

いや~黙って聞いていたかったです。

(ココだけの話、あんなにブラスバンドさんの演奏が迫力あるとは、と言うより、宴会場の限界か、

ピンマイク使って話しているのに全く自分の声が聞こえませんでした)

あと、クライマックスではクラフト紙で巻いたロールケーキを剥がす時、ドラムロールまでやってもらいました!

あのときのタイミングはお客様も大変歓喜がありました!

これはカット終了後の写真ですね。

向う端が見えません。

お客様が列を並んでポーション(パック詰)されたケーキをもらっている様子。

あっ、言い方が可笑しいですね。。。。。

ご来館くださったお客様にお配りしている様子。

しかし、ユニオンブラス事務局さんよく写真撮る余裕がありましたね!

あと生クリームを立てる泡立て器の使い方を鋭く観察しているなんて。

舞台なれしてるってスゴイっス!

あ、きっとこの15mロールケーキのネタまだ続くな。

(だって楽しかったし、まだ書ききれないもん!) ←まるで子供だな。

photograph Thank you. !Clerk of 'UNION’brass band(...beautiful woman!)

ソジャ・アールグレイ ~Soja earlgrey~

今日は初めてブログでデザートのレシピをUPします。

なんて事ない一品ですが、シンプルで作り方も簡単なので

是非、トライしてみてください。

jjjj

(アールグレイ風味の豆乳のプリン)

イソフラボンを豊富に含んだ身体に優しいプリンです。


【材料・分量】80ccのカップ又はグラス約10個分

豆乳(無調整) 400g  
グラニュー糖 56g  
板ゼラチン 10g (冷水でふやかしておく)
茶葉(アールグレイ) 3g  
熱湯 40g  
生クリーム 240g (6分立てにしておく


【作り方】
1. 豆乳を鍋に入れて、沸かし始める。
2. 鍋のまわりがフツフツしてきたら、熱湯をアールグレイの入ったボールに入れて、ラップをして1分蒸らす。
3. 豆乳が沸騰したら、火を止めて「2.」を鍋に入れて、更に2分ラップをして蒸 らす。
4. 2分経ったら、ラップを外して、漉しながらボールに移す。
5. 氷水にあてながら、冷たく感じるまで冷やす。
6. 生クリームに(混ぜながら)少しずつ「5.」を入れる。
7. 再び、とろみがつくまで氷水で冷やす。
8. カップ又はグラスに流し入れ、お好みのフルーツを飾って、出来上がり!


(写真は大豆の水煮、フランボワーズ、ミルティーユ、セルフィーユ、ショコラ)


【ワンポイントアドバイス】
無調整豆乳が手に入らない場合は、生クリームを少量減らすと、美味しく出来上がります。

アールグレイの代わりに、ダージリンやアッサムを使っても風味の良い味に仕上がります。

お勧めは、茘枝紅茶(リージーフォンチャー=レイシコウチャ)

ライチティーなどフレーバーティーをブレンドすると、レパートの幅が増え、四季を楽しめます。

また少量の茶葉を生地に入れて見ても食感が変わっていいかもです。

寝かせてくれ!

地震だ…!
寝れない。

ニュースを見ようかとTVをツケル
寝れない…。

タモリがアスパラ料理作っている。美味そう…。
寝れないなぁ……。

息子が夜泣き!
(ノ∀`) アチャー。
寝れないよ~!

ふー。落ち着いたか。
ん!?
き、近所で火事か?
消防車のサイレンで!

寝れないよ!!!!

寝かしてくれ!



って、ブログつけてます。



パティシエのパン

自由が丘モンサンクレールのシェフパティシエ辻口氏の

「マリアージュ ドゥ ファリーヌ」

他店の商品を紹介するのはしゃくですが美味かったので

成り行きとパンをUP。

上司が「世界一のパティシエがパン屋を開店させたって?」

「至急調査せよ!」とポケットマネーを頂いた。


スタッフが休日を使い買出しに向かってくれました。(しかも自宅から遠いにも関わらず、OPEN前に)

ko

ソジャベール(枝豆)

枝豆にスパイスを絡めてありました。これはいけた。

一番美味かったし、関心したのが写真左の

マンゴーの果汁だけで仕込んだパン。

鼻にかけて通るマンゴの香りはパンと言うより

菓子に近い。参った。美味い。(しか言わないでおく。)




しかし、辻口さんという方は、価格にしても味にしても挑戦的だな。
和ラスクのお店にも行きましたが、確かに美味しい。でも1枚120円。
新しいお菓子に対する価値観と取るか、単純に高いと取るか。
ケーキや焼き菓子はスタンダードでお値段も許容範囲(納得価格)ですが。
食べたいお菓子やパン、というより
食べてみたいお菓子やパンになってしまう。(我々製菓業の性か?)

でも、再度訪れてちょっと食べて見たいですね。

確かに、美味しかった。いい素材を使ってそうな感じ。
でも、よその本格ブーランジェリーならリーズナブル

(っていうか普通価格でないと商売にならないと思います)
というのが印象でした。






かなりの種類を買ってきてもらいました。

そのうちの気に入ったものを書きましたが。。。


とにかく、スポンサーである上司に感謝です。

勉強になりました。


あと買出しご苦労様でした。スタッフMottiさん。

章姫

スタッフのH・Tさんが

会社の労働組合主催のイチゴ狩りにいってきた。

まだまだ詳しく土産話を聞いていませんが、お土産の苺をUPします。


苺 章姫(あきひめ)です。

ここでちょっと苺について。

いちご(イチゴ・苺)のあきひめ(章姫)は、楕円形に似た大粒のいちごです。「久能早生」と「女峰」の交配でできた静岡生まれの品種だそうです。


kaka

味や食感は、酸味が少なく甘い。やや柔らかい果実はみずみずしい食感を与える。酸味が少ない。万人受けするタイプですね。

本当にジューシーで食べごろでした。カットの面も糖度が先端に集まってる様子がうかがえますね。

女峰(にょほう)とは?

女峰山のある栃木県で開発された人気ブランド。甘味と酸味のバランスがよく、ボリュームもあるので食べ応えも十分。鮮やかな赤色も人気の理由かな?

久能早生(くのうわせ)とは?
実は長めで色はやや橙色がかっているのが特徴。酸味がほどよくきいた独特の風味がありこだわりあるケーキやさんに、によく使われてますね。


僕のホテルではとちおとめを使用しています。

とちおとめとは?

栃木を中心に栽培され、女峰より粒が大きめで(LL、L、M、Sと様々ありますが)酸味が少なく甘みがあり、果皮は光沢のある鮮やかな紅。甘味が強く、ジューシーで日持ちもします。


その他に

紅(ベに)ほっぺやあまおう

なんかが最近?注目されだしましたね

あいベリーとか!



アイベリーとは?

苺のクイーン(数年前か?)。数あるイチゴ品種の中でサイズが最も大きく、色、形、味、香りの芸術価値も高く、一番高価。愛知県発祥?(定かじゃないっす)生食以外にジャムやマリネにいいかも。


でも自分が一番好きないちごは

とよのか。久しく口にしてませんが。。



へんな薀蓄(うんちく)を書きましたが、

ともかくあきひめ(章姫)は最高に美味かった!


ありがとうね。H・Tちゃん。また宜しく!