卒塔婆丸な日々・・・vol.1 痴れ者は誰だ | 櫻月

櫻月

浮遊する心の覚書

さてvol.1はこのお三方から

設楽慶康どの・・・
とてもわかりやすい
「おぬしも悪よのぉ~」な、ご家老(笑)
この人の思惑でストーリーは始まったと
言ってもいい

そして、意外にも
引き際は心得てる武士ではないだろうか?
もちろん、死に際にあがきはしているけれども
ことが敗れたとあって
江戸へ戻ろうとする辺りなどは
周りもそこそこちゃんと見えている様子だしね

設楽どののシーンで印象に残るのは
伊織の母君に想いを寄せていたと
話すシーン

自分のことを選ばなかったとはいえ
まだ、どこかに淡い想いを残しているような・・・
伊織のことは自分の権力のための駒として
いるにもかかわらず、どこかに
その面影をさがしているような
そんな語り口だったように思う

もっとも、カーテンコールでのあの変わりようには
どのシーンよりもびっくりさせられたが(笑)
  演じられら各務さんの思いが出てますからね


保科京之介どの
こう言っては申し訳ないのだが
中日を過ぎるまで、まるで輪郭を感じられなかった人物
ぼややんとした、ただのお調子者である印象が強かったのである
もちろん、腹に逸物ある人物であることは
ストーリー的にもわかってはいたのだが・・・・

ある日を境に、この男
面白くなってきたのである
  美味しい役ですから、こうでなくては・・・
ある意味、武士であることに
というよりは、武士という身分に一番固執した
人物なのではないだろうか?
武士でなければ人ではあらず
といったところか・・・

だからこそのあの皆殺し
いや、彼にとっては人を殺したとは思ってないだろう
もとから、あの島には人なぞ住んでいないと思っているのだから

そういったところが、終盤にきてやっとクリアになり
そして公演を重ねるごとに面白くなってきただけに
前半~中盤にかけての、迷っている状態が惜しかったなぁ

にしても、中村さんってどこか二枚目半な役ばかりみるなぁ・・・
  ってほど、観てないけどね


大賀藤兵衛どの
保科どのよりも大賀どのの方が
侍っぽく感じるかもしれないが
大賀どのは色々な意味で不器用な男なのだと思う
  あくまでも、大賀がね

もちろん、侍社会の上下関係とか
侍としての心得などには雁字搦めになっていると思うが
それはあくまでも侍としてのプライドであって
その、心のありようはまったく違うのではないだろうか

卒塔婆の島での皆殺しのシーンでは
自分から斬ろうとは決して思っていない
斬ってしまった帆平のことは、あくまでもとっさに・・・
死んでいったものたちへの思いが
伸ばした手の先からひしひしと伝わってきた
だからこそ、保科を斬る・・・
大賀どのの人としてのプライドが眩しかったなぁ

そうそう、タワーさん
公演ごとに芝居を変えてきていたのよね~



相変わらず、観てない人には???ですな
でも、この調子で続けますよ

さて、次回は・・・荒くれぞろいと器量よし~音譜