今日は皮脂腺腫、アポクリン腺腫について
話していきます。
皮脂腺腫は皮脂腺の良性腫瘍です。
アポクリン腺腫はアポクリン汗腺の良性腫瘍です。
皮脂腺やアポクリン汗腺の役割は
犬のスキンケア①でも話していますが
皮脂膜を形成して皮膚を保護しています。
腺を形成する皮脂や汗を分泌する
細胞が腫瘍化することで発生します。
皮脂腺腫なんかは
体表のいろんなところに同時に発生することがあります。
切除してもしても
きりがないということさえあります。
どちらも体表の腫瘍としては比較的
よく遭遇します。
見た目も割と特徴的で、
皮脂腺腫っぽい見た目をしているものです。
しかし例にたがわず外見は絶対ではなく
皮脂腺腫だと思っていたら他の悪性腫瘍だったということもあります。
複数の皮脂腺腫の中にほかの腫瘍が
紛れ込んでいることもあります。
アポクリン腺腫は汗をため込んだ袋を形成したり
液体を分泌することもありますが
見た目だけでは何とも判断できません。
アポクリン嚢胞と呼ばれる病変やアポクリン腺癌と
紛らわしいこともあります。
こういった腫瘍は高齢になってくると
特に犬ではよく見るようになります。
サイズや見た目の変化に注意しつつ
適切なタイミングで検査を実施して
診断をつけるようにしましょう。