今回はマダニの生態について
お話ししていきます。
皆さんダニというと
ついアレルギーの原因になる
ハウスダストマイト
(コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニなど)が
あたまに浮かぶかもしれません。
これらは基本的に
吸血するということはしません。
マダニは成長や産卵のために脊椎動物から
吸血する比較的大型のダニの仲間です。
基本的に標的とする
吸血対象が決まっていますが、
哺乳類を吸血対象とするものは、
そこまでえり好みしません。
ネズミやイノシシ、シカにつくダニは
犬にも人間にもつきます。
以下のリンクは人間向けですが
ダニの生態や生活サイクルが
簡潔にまとめられています。
飼い主の皆さんんも
マダニは他人事ではないので
読んでみていただくと良いです!
こちらは犬猫向けにまとめられています。
マダニの生態で予防に関して
注目すべき特徴があります。
①瞬間的な吸血ではない。
②年中何かしらの種類のマダニが
吸血活動をしている。
上記の特徴を解説していきます。
①瞬間的な吸血でない
ダニはノミや蚊のように短時間で
吸血するわけでなく、
数日から長いと月単位で吸血をします。
※刺咬からBlood poolが形成されるまで
まったく吸血しないわけではありません
吸血して飽血すると、吸血対象の体表から
地面に落ちて産卵や脱皮を行います。
上の図のように、
段階的に吸血過程を踏むので
病気によっては刺咬してから
伝染するまでにタイムラグが
生じることがあります。
マダニは吸血後にとても大きくなるので
できものができたと思ったら
マダニだったということがあります。
◎噛みついている状態で
無理に引き抜こうとして
ダニの体を強くつまむと、
咬まれている動物の体内に
病原体が注入されることがあり、
大変危険です。
②年中何かしらの種類のマダニが
吸血活動をしている。
マダニは冬にも吸血を行う種類がいるので
冬だからと言っても油断することはできません。
ただし、特に活発化するのは3月~11月です。
まとめ
・ダニは成長や産卵の過程で吸血します。
・3月から11月が活発化しますが、
冬に吸血する種類もいます。
・吸血には数日から数週の過程を経ます。
次回はマダニの刺咬によって起きる
症状や感染症について
具体例を紹介していきます。
