小学校時代の私に忘れられない子がけんちゃんのほかにもう一人。
私より少し年上だったと思うのですがそこらあたりのところは少し記憶が曖昧。
何故かというと、「みっちゃん」は赤ちゃんの時に小児麻痺に罹り手も足もちょっと不自由で私が彼女に最初に会った小学校三年のときからほとんど身長が変わりませんでした。
家はすぐ近所、同じ並びの五軒くらい離れたところの子どもでした。我が家と違ってすごいお屋敷、広い敷地には立派な庭もあったし、庭の中に離れが建っていました。そこには「みっちゃん」の叔母さんが住んでいて洋裁の仕立てをやっていました。私の一番上の姉が高校を卒業して洋裁学校へ進学していたのですが、卒業近くなってそこから頼まれて時々仕立てを手伝いに行くようになり、「みっちゃん」のお祖母さんに時々遊んでやって欲しいと頼まれ私と妹が行くようになりました。
「みっちゃん」と遊ぶのはほとんど家の中と庭でしたがどんなことをしていたのかあまり憶えていないのが不思議な気がします。
微かに思い出すのはお祖母さんが作ってくれたお人形さんを二人で交互に背負って家の中をあちらこちら歩いていた事。ただ離れのほうには絶対行かないように言われていたことだけはよく憶えています。
私が遊びに行くとお祖母さんがとても喜んでくれて沢山のお菓子をくれ私が「みっちゃん」と遊んでいる間にお買い物とか用事を済ませていたようです。
「みっちゃん」の家での一番の思い出はひな祭りです。本当に立派な七段飾りのお雛様が広い部屋に飾られていて、お祖母さんの用意してくれた甘酒を二人で並んで飲み三人で歌を唄ったこと。それまでお雛様飾りと言うと雑誌の付録の折り紙で作るくらいでしたので私にとってこの「ひな祭り」はすごい憧れの実現でした。