高田の“すまない ”という言葉が美沙の胸にストンと落ち感情の高ぶりが急激に冷えた。
「あの時、最初は本当に軽い冗談のつもりだったんだ。だから君が突然入ってきてビックリしちゃって、何となく後に引けなくなってしまって。次の日、体の具合が悪いって休んだから、先生に告げ口されたんじゃないかってビクビクしてたけど、先生は本当の病気だって思ってるらしくて何も言わないし、クラスの皆もみんな何となく君に対する後ろめたさみたいなものが有って誰も何も言わなかったからこのまま君も忘れてくれたらいいなーなんて。そんなことありえないのにね。それから君が学校へ殆ど来なくなって、多分僕たちのせいで本当に病気になってしまったんだと思ったから、何度も謝ろうと思ったんだけど、たまに学校へ出てくる君の蒼白い顔を見ると何も言えなくなってしまって、どうしても怖くて声がかけられなかったんだ」
「私こそ何か興奮してしまって恥ずかしいわ。もう済んだことだから、五十年も前の話だもの、まだみんな子どもだったし」
美沙は高田に軽く微笑み返しそういった。
「そうよね!今になったらそれも想い出って言える年になったのよね。私たち」
加世の言葉にまた美沙の心が揺れた。
(あなたに何がわかるって言うの!想い出?私はあのことを想い出なんて思ったことは一度もない。普段は忘れたと思っているのに何かあると悠ちゃんを疎んじてしまった自分の本性が情けなくて、誰かに見透かされてるんじゃないかと辛くてやりきれなくなるのよ)
「あの時、最初は本当に軽い冗談のつもりだったんだ。だから君が突然入ってきてビックリしちゃって、何となく後に引けなくなってしまって。次の日、体の具合が悪いって休んだから、先生に告げ口されたんじゃないかってビクビクしてたけど、先生は本当の病気だって思ってるらしくて何も言わないし、クラスの皆もみんな何となく君に対する後ろめたさみたいなものが有って誰も何も言わなかったからこのまま君も忘れてくれたらいいなーなんて。そんなことありえないのにね。それから君が学校へ殆ど来なくなって、多分僕たちのせいで本当に病気になってしまったんだと思ったから、何度も謝ろうと思ったんだけど、たまに学校へ出てくる君の蒼白い顔を見ると何も言えなくなってしまって、どうしても怖くて声がかけられなかったんだ」
「私こそ何か興奮してしまって恥ずかしいわ。もう済んだことだから、五十年も前の話だもの、まだみんな子どもだったし」
美沙は高田に軽く微笑み返しそういった。
「そうよね!今になったらそれも想い出って言える年になったのよね。私たち」
加世の言葉にまた美沙の心が揺れた。
(あなたに何がわかるって言うの!想い出?私はあのことを想い出なんて思ったことは一度もない。普段は忘れたと思っているのに何かあると悠ちゃんを疎んじてしまった自分の本性が情けなくて、誰かに見透かされてるんじゃないかと辛くてやりきれなくなるのよ)