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☆ ☆
伊坂幸太郎さんの7作目の本です。
「僕は結構頑張ってるんじゃないかな」
さすがです。
伊坂さんの登場人物の描画力はすばらしく
とても個性豊かで、本から出てくるのではないかと
錯覚するぐらい、描かれている。
190以上の長身で、体格はいいのに
自ら手を下さず、自殺させる
自殺専門の殺し屋・鯨。
セミのようにうるさい
ナイフ使いの殺し屋・蝉。
全部事故死に見せかける
「押し屋」の槿(あさがお)。
ナイフ使いは、わかるが
押し屋と、自殺屋ってww
発想が面白いですよね![]()
そんな3人の殺し屋の中、
普通の人、中学の教師をやっていた鈴木が巻き込まれる。
事の発端は、妻をひき逃げした寺原のバカ息子が
路上で通りすがりの車で、あっけなく"轢き殺されて"しまう。
その様子を目撃していた、「鯨」。
上司より、「押し屋」を追いかけることになった「鈴木」。
寺原の命により、「押し屋」を捜索することになった「蝉」。
これもまた、伊坂ワールドというべきか
それぞれの話が、クロスオーバーし
最後に終結にむかい、一気に集束されていきます。
社会の闇というべき世界を、
伊坂さんの執筆にかかると、このように表現されるのかと。
非常に面白かったですね。
【背表紙】
「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、
妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。
どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。
鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。
一方、自殺専門の殺し屋・鯨、
ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。
それぞれの思惑のもとに―「鈴木」「鯨」「蝉」、
三人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。
疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「殺し屋」小説。
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