最近、マスコミが連日、ある宗教法人について報道している。そうすると、いつの間にかマスコミ報道に影響されて、なぜか突然、宗教に関連するトピックをブログで取り上げたくなった。とはいっても、宗教そのものがトピックというわけでなく、宗教に関連するトピックを取り上げる。
現代のアメリカ人作家、ジョン・グリシャムの小説「テスタメント」では、冒頭で風変わりな大富豪が描かれている。この大富豪はアメリカに在住するアメリカ人であるが、ゾロアスター教の信者という設定になっている。ゾロアスター教は拝火教ともいうが、アメリカでは一般的な宗教でない。
ゾロアスター教の開祖は英語読みでは、ゾロアスターzoroasterとか、ザウスシュトラであるが、ドイツ語読みでは、ツァラトゥストラZarathutraになる。
ところで、19世紀のドイツ人哲学者ニーチェは「ツァラトゥストラはこう言った」という書籍を上梓し、神は死んだという有名なテーゼを提唱した。
「ツァラトゥストラはこう言った」という書籍には、ゾロアスター教、拝火教の教義について記述されているのでなく、ニーチェの思想、ニヒリズムが記述されている。
当然のことであるが、19世紀のドイツでゾロアスター教、拝火教は一般的ではない。
ジョン・グリシャムの小説で描かれた架空のキャラクターであっても、実在した哲学者ニーチェであっても、ハッピーエンドという人生ではない。
主流となっている哲学、思想からあまりにかけ離れた価値観を追求すると、幸せな人生を送れないのかもしれません。
その代わりに、哲学の歴史に名前を残します。
