最近、日本化学会春季年会の抄録について検討している。すると、化学結合に関する理論について、アレコレと思い出すことがあるので、今回は、そのあたりについて。

 

炭素と炭素は二重結合を形成し、このような二重結合がある有機化合物はいくらでもある。

 

ところで、周期表でケイ素は炭素の下にあり、炭素と同様に4つの価電子がある。簡単にいうと、炭素原子が化学結合するときに、炭素原子の腕が4本あるというような説明になる。

 

それでは、ケイ素とケイ素は二重結合を形成するか、というと、よほど工夫したときには、そのようなケイ素化合物を合成することができるが、通常は不安定で無理ということになる。

 

二重結合の生成及び安定性については、炭素とケイ素で全く異なるのだが、なぜ、それほどに違うのでしょうね。

 

この疑問についてグーグル検索をすると、化学で博士号を取得し、その後、大学で化学を講義している先生であっても、チョット違うのではないのかな、というような説明をしている。大きな間違いをしているというわけではないのだが、ある細部については、あーだ、こーだ、と指摘したくなる事項がある。

 

細部について詳細に検討すると、ミスが発見できるというのは、精神医学、神経科学だけではなく、無機化学も同様であった。

 

なお、ここではミスと断定しているが、実は私が勘違いしている可能性がある。要するに、グーグル検索で発見した内容が正しく、ミスがあるのではという指摘は間違っている可能性がないわけではない。