映画「クワイエット・プレイス」では、絶対に音を立ててはいけないというルールがある世界を描いており、音を立てたときには、何ものかに襲われる。

 

この映画の設定は、潜水艦と同様である。

 

海面下を移動する潜水艦は静謐性が重視され、潜水艦は決して音を発生してはいけない。

 

音は海中を伝わるが、パッシブソナー、音響センサーで潜水艦の位置を特定されることがある。

 

すると、潜水艦を目標として、魚雷などが発射される。

 

ところで、パッシブソナーの性能は、信号とノイズを区別する信号処理に依存しており、高性能の信号処理がされたときには、魚が発生する音、波のうなり、エンジンが発生する音、潜水艦が発生する音などを識別することができる。

 

最近は、センサーの性能が向上しただけでなく、信号処理の計算能力も向上しているので、潜水艦の隠密性は以前ほどではない。

 

また、潜水艦に人間が乗船したときには、人間が生存できる空間を提供するためにアレコレ装備が必要になる。一方、無人潜水艦では、人間が生存できる空間を提供する必要はないし、人間が音を立てることもない。

 

無人潜水艦となると、目的地まで長距離を自動操縦する魚雷とほとんど変わらない。

 

このあたりになると軍事技術そのものなので、どこまで進化しているかは定かではないのだが、空中を飛行するドローンとか、無人宇宙船などを考慮すると、かなり進化しているのではないのかな。

 

このような軍事技術を民生利用したときには、自動車の自動運転となり、自動車に搭載された人工知能に目的地を入力するだけで、自動車が目的地まで安全に走行するということになる。