人間の頭部にマイクロ波を照射して、脳に直接、音声を送信する装置については、
1989年10月31日に米国特許4877027号が成立しています。
発明者はブランカンであり、以下、ブランカン米国特許という。
パルス波形のマイクロ波は、人間の聴覚を刺激するという現象を利用しています。
この現象はマイクロ波聴覚効果といい、ブログの「可聴性電波」という書庫で詳細に解説されています。
ブランカン米国特許では、100メガヘルツから10000メガヘルツ(10ギガヘルツ)のパルス波形のマイクロ波を人間の頭部に照射しています。
電波の波長は3メートルから3cmの範囲です。
特許文献なので、マイクロ波の周波数の範囲は、実際より広めに記載されています。
実際には、300メガヘルツから6.5ギガヘルツ程度が使われ、
ブランカン特許では、1ギガヘルツが例示されています。
上記の図1では、パラボラアンテナ22から人間の頭部23に、パルス波形のマイクロ波が照射されています。
実際の製品では、パラボラアンテナでなく、フェイズド・アレイ・アンテナが使われます。
図5に示すように、パルス幅が10ナノ秒から1マイクロ秒のパルスが
人間の頭部に向けて発射されています。
このパルス幅は一定になります。
ブランカン特許では、図4に示すように、
1個のバーストが複数のパルスで構成されています。
マイクに音声を入力して、空気の振動(音声)を音声信号に変換します。
図2に、音声信号の波形を示します。
横軸が時間であり、縦軸が電圧になります。
図2に示すように、標準電圧31を設定して、
標準電圧より高い音声信号を抽出します。
電子回路としては、図1に示すように、コンパレータ14が、
音声信号と標準電圧16を比較して、パルス発生器12に出力します。
図2では、標準電圧16は、電圧ピーク28の50%に設定します。
25%ないし85%の範囲でsっていできます。
図3では、標準電圧16よりより大きい場合に、バーストを発生させます。
ピーク28の近辺では、バーストの間隔は狭くなり、
標準電圧33、34の近傍では、バーストの間隔は広くなります。
パルス発生器12が、バーストの間隔に関して、
周波数変調をしているのです。
1個のバーストが10~20個のパルスで構成されています。
例えば、バーストの幅は2マイクロ秒であり、
パルス幅が100ナノ秒である。
一個のバーストの内部では、パルス間隔は一定であり、
パルス間隔は、例えば、5ナノ秒から10マイクロ秒である。
電波の安全基準を満たすため、
1平方センチメートル当たり3.3ミリワット以下になるように、
マイクロ波を頭部に照射する。
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