前の記事の続きです。
図3では、個々の電子部品の回路図は記載されていませんでした。
図4では、個々の電子部品の回路図の概略が記載されています。
無線通信では、搬送波に音声信号を乗せて、アンテナから搬送波を送信します。通常は別個のアンテナが搬送波を受信して、受信機が搬送波から音声信号を取り出します。
搬送波に音声信号を乗せることを変調といい、搬送波から音声信号を取り出すことを復調といいます。
図4では、フィルター41、平方根プロセッサー42及び平衡変調器43の組み合わせで、音声信号を搬送波に乗せています。
図4では、マイクロ波照射の矢印が搬送波を示しており、
sin(ωct)が搬送波を数式で表現しています。
搬送波の周波数がωcであり、具体的には200メガヘルツから6.5ギガヘルツですね。
数式では、sin(ωct)の前の部分が音声信号に対応します。
通常は、電子部品を組み込んだ受信機が復調をするのですが、この通信方式では、人間の頭部が復調します。
頭部がマイクロ波を脳内の組織液の微細な振動に変換した後、この微細振動というか圧力変動を内耳に伝搬させています。
内耳に伝わる振動が音声信号a(t)となっていて、音声信号が取り出されているのです。
内耳が振動を信号に変換して、聴神経を伝わって、脳の聴覚中枢に伝わります。
図4には、明記されていませんが、製品にはパルス波形のマイクロ波を発生させるパルス発生器、及び、指向性マイクロ波を照射するためのアンテナも組み込まれています。
フィルター41については、改良がされており、ストックリンという発明者が、米国特許4858612号を取得しています。
ストックリン米国特許については、別途、解説しています。
「脳に直接、音声を送信する通信装置の米国空軍特許 part 1」
「脳に直接、音声を送信する通信装置の米国空軍特許 part 2」
「脳に直接、音声を送信する通信装置の米国空軍特許 part 3」
「脳に直接、音声を送信する通信装置の米国空軍特許 part 4」
「テレパシー通信技術、防衛省、ストックリン特許」