第6章 誘導電動機 6.1 回転子
電験三種の誘導電動機を制すためには、等価回路を使いこなすことが不可避です。
しかし、その等価回路がどのように成立しているのか理解するためには、相当な理解が必要になってきます。
その反面、理解した頃には誘導電動機に苦手意識は無くなっていると思います。
これまでの電験三種であれば、誘導電動機の等価回路を暗記し、それを使いこなす算数的演習を行えば事足りていたと思います。しかし、本年の上期試験(機械問2)に代表されるように、単なる算数では済まない、本質を理解しているかを問う傾向にシフトしていく可能性もあります。
誘導電動機の等価回路を学習された方であれば、等価回路の成立には数多くの疑問を抱いている方も多いはずです。そして、そういった疑問こそ、これから試験で問われるポイントになってくるかもしれませんね。
本サイトをご覧になっている方の多くは、電験三種の受験生が殆どだと思います。
当時の私も含めて、受験生が誘導電動機の等価回路を根本から理解するのには、時間的な面から相当の苦労が伴うはずです。
とにかく、電験三種の全体の中で一番難しい項目、それが誘導電動機の等価回路だと思います。
それなのに、これまでの市販の参考書では、最大でも3~4ページで解説が済まされているのが現状です。そして、理解不足のまま問題演習に移行してしまい、伸び悩むという状況に陥ります。
私的には、等価回路の成り立ちを解説するだけで、1冊の本が出来上がってしまうほど確認事項があると考えています。実際、本書では全体の3割近くを、その解説に充てております。
本節では、そんな誘導電動機の等価回路の理解に向けて、まずは固定子回路(一次回路)の成り立ちをイメージできるように、巻線形やかご形がどのような巻回方法になっているのかという点から解説をしております。
(その解説は本書に記載されています↓)
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