第2章 直流発電機 2.6 回転子に作用する電磁力

 

 直流発電機は、回転子を回転させることで回転子巻線の両端に誘導起電力が発生して発電機能を発揮します。

 

 波巻(図1)や重ね巻(図2)での誘導起電力の導出方法については、第2章2.1~2.5節で解説済みです。

 直流発電機は、電動機としての側面も併せ持ち、発電機能を発揮しながら電動機としても振る舞うことで、回転子を回すための外部エネルギー(外力;外部から付与される力)を発電機の出力に変換しています。

 

 ちょっと何を言っているのか分からないという方のために言い直すと、「直流発電機のエネルギーの源は何か?」ということです。

 直流発電機も素でエネルギーを発生する訳ではないので、こういう思考をもっておくことが大切です。こういう気づきが後に、発電機や電動機の出力をエネルギー保存則で理解するための基礎になってきます。

 

 本節では、手回し発電機を例に、波巻や重ね巻の回転子が回転している状態に対して、フレミングの左手の法則を適用することで、回転子の回転方向と電磁力(=電流×磁束密度×導体棒の長さ)の向きや大きさ捉える解説を行っています。

 そして、回転数と外力の大きさの関係についても言及し、直流発電機の回転をエネルギー論的に考える解説も行っています。

 

(その解説は本書に記載されています↓)

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