行く道中に子供たちと、お墓って誰のお墓?僕たち会ったことある?って話になった。
私たち夫婦の両親は健在だから
お墓に入っているのは、子供達のひいおじいちゃん、おばあちゃんたちになる。
娘は誰にも会えてない。
息子は、夫のおじいちゃんと、私のおばあちゃんに会ったことがある。
お父さんのおじいちゃんは、○○(娘)ちゃんが産まれてすぐ死んじゃったけど、お葬式にも行ったよ。
お母さんのおばあちゃんには…
と記憶をたどりながら話していたら

お出掛け全然してなかったのに、会いに来てくれたんだよね!
そう
おばあちゃん、高齢で元気なくなって
車に長いこと乗ってるのも大変で、何年も遠出をしていなかった。
だけど、私に赤ちゃんが産まれて、瀬戸の実家にいることを聞いて
母にも連絡せずに突然、おばさんが車で連れて来てくれた‼︎
私も驚いたけど、それ以上に母がすっごく驚いてて
その様子を見ておばあちゃんとおばさんが、いたずら大成功!みたいに笑って
痩せた手で息子を抱っこしてくれて
何度も何度も可愛い、可愛い、いいこだねぇ、いい子だねぇと言ってくれて
母が、「いい子だねぇ、って、お母さんもよく小さい頃おばあさんに言ってもらってた」って嬉しそうに
その頃東海環状が開通したばかりで
息子の産まれたのは11月だったから
来る道、新しい高速道路から見る紅葉がどんなにきれいだったか、おばあちゃんは何度も話してくれた。
赤ちゃんが産まれたおかげで出掛けることができて、綺麗な紅葉が見れたってすごく喜んでた。
そんな話を息子が知っているのは
私がこんなに覚えているのは
アルバムが作ってあって
私がこのことを書いているから。
ぼくが産まれたとき
ぼくに会いたくて、出掛けるのが大変なおばあちゃんが、高速道路にのって会いに来てくれた。
そのことが、息子の胸にちゃんと残っている。
作っててよかった。
子供の胸に、おばあちゃんが生きた証が残る。
大変な時代を耐えて、命をつないでくれた人。
数回しか会えなかったおばあちゃんと息子だけど
しっかり繋がってる。
産まれたことを喜んだ人がいる。
それは子供を支えるんだ。
見えないけど、力強く支えていると私は思う。