現在はパートで働いている元同期が帰り際に話し掛けてきた。
「○○さんって覚えてる?」
もちろん覚えている。
入社した時、私の指導担当だった先輩だ。
「白血病で余命宣告されたらしい。
会える人がいたら会いに来て欲しいって」
一緒に働いたのは2~3年で、
先輩が退職されてから会っていない。
「もうずっと付き合いがなかったのに、今、会いに行ってもな…」
と仲の良かった元同期が言うくらいだから、
仲の良くなかった私は、もちろん会えるはずもない、けど…。
フルさんが帰り際に話し掛けてきた。
「(元上司の)○○さん、亡くなられたみたいですよ」
どうして知ったのか聞いてみると、
思いがけないルートで、ものすごい偶然でわかったことだった。
直属の上司ではなかったけど、
個人的な集まりの飲み会やカラオケに数回行ったことのある人。
退職された時はコロナ禍で送別会も出来ず、
いつかまたあの時のメンバーで集まりたいと思っていた。
まだ60代、独り身で莫大な財産を持っていて、
今はきっと悠々自適な人生を楽しんでるだろうと思っていたのに…。
これまで頑張ってきたのに、これからだっていうのに…。
帰宅してネットニュースを見たら、世界に衝撃を与える訃報。
漫画家・鳥山明さんの死去。
ネットで見る追悼コメント、テレビで見るファンのインタビュー、
聞けば聞くほど、どれほど偉大な人を失ってしまったのか実感させられる。
年を重ねると、
こういう出来事が増えるのは当たり前だけど、
だからと言って、すぐに受け入れられるわけではない。