今年7月、ずっと行きたかった九州旅行に出発。

上司に相談して忙しい最中に休みをもらい、夫の希望で我が家の愛車も連れていくことに。

もう高齢者に片足突っ込んでる夫に九州まで運転させるのは酷なので、いろいろ調べた結果、往復とも阪九フェリーを使ってみることに。


六甲アイランド発で翌朝に新門司着。

いっちばん安い『スタンダード和室』を使って、夫婦ふたり+車一台でお値段57140円。

まあ新幹線や飛行機に宿代と車の移動も含めて…と考えると、別に高くはないし、破格とまでは言わないが、ありなんじゃないかなーと思ってチャレンジしてみた。


オンライン予約して、車検証も画像を事前にUPして登録しておけば、当日は車のまま列にならんで、順番が来たらQR画像を見せて船に乗るだけ。

待ち合いの建物から見た『せっつ』がこれ。

船着き場にはほんとになにもない。
ほんのちょっとだけ売店はあるけど、なんだろう、もうちょっとワクワク感のある店を置いといてくれてもいいじゃん、とは思った。

ちなみに『スタンダード和室』というのは、いわゆる男女混合の雑魚寝部屋である。
他の人がいたから写真とか無理だったけど、どーんと広い部屋があって、左右の壁沿いの高めの位置に個別の鍵付きロッカーが並んでいて、その中に寝るときに使うマットと布団と枕が入っていた。ちょうどそのロッカーの真下に頭が来るような形で、マットを敷いて寝る。
マットは新聞紙よりはちょいマシくらいの薄さ、使い古された掛け布団は謎のシミがたくさん、そしてふしぎな匂いがした。
隣の人と区切られているのは、寝たときに上半身がくる部分くらいまでだから、寝返りでもうてば普通に隣の人と接触することになる。
今回は夫と一緒だったから、私が端になり、夫が他人との壁となってくれたが、なかには女性ひとりで来られている猛者もいて、え、マジでいろいろ大丈夫なのか…と心配になった。

そんな感じなので、部屋には寝るとき以外ほとんど戻らず、だいたいは船の真ん中?あたりにある広場のようなところで椅子に座ってテレビをみたり、売店でお菓子やコーヒー買ったりして過ごした。

事前にみたレビューの中で、とにかく乗船後はすぐに風呂に入って飯を食うべし、混むから、というコメントがあり、先人の教えにしたがって速攻で風呂に向かった。
風呂は5階だったか、何しろ上の方にあって、眺めは最高だった。が、混雑しているのに誰も湯船につかっていない。なんで?と思いながら湯船に入ると、かなりの高温で、たぶん子供なら泣き出すレベルの熱さだった。
こっちは幼少期にボロ銭湯の熱湯風呂に慣らされてきたので楽勝。ほとんど貸切状態で湯船の中だけは快適だった。

食堂はたしかに大混雑、列にならんでカウンターに並んでいるお惣菜を好きに取って、取ったり注文した分だけを列の最後でお会計。
長崎ちゃんぽんとおでんを食べたが、どっちも美味しかった。
なんで写真とらなかったんだろう、ほんと船のなかの写真全然残ってない。

そして夜。
甲板に出てしばらく夜風に当たっていると、もうすぐ橋の下を通過するよというアナウンスが。
そのときの動画がこれ。
暗くてよくわからんかもしれんけど。
(音が出るので注意)

ほんとに、実物はド迫力だった。
これ見るだけでも乗る価値はあると思う。

事前情報で、ネット環境はクソ、というレビューを見ていたが、たしかに電波は全く通じない。
ときどき広場のテレビも映らなかったり、なかなか新鮮だった。
おかげで普段はお互い多忙で会話も乏しかった夫とも、おしゃべりを楽しむ機会が持てて嬉しかった。

夜は22時だったかな、それくらいになるとスタンダード和室の電気は消えていた。
でも別に自由にそとに出られるから、そんなに困ることはなかった。

翌朝はパンの販売があったり、コーヒー売ってたり、船内の朝、の感じを満喫できた。
そんで、しばらくしたら下船時間になり、アナウンスにしたがって車に乗り船をおりる。

とにかくペラペラのマットのせいで、体が痛くてたまらなかった。
ほかに大きな不満はないが、神経質な人はちょっとやめといたほうが無難。
次回は絶対に寝袋とマットレスを持っていこう、と心に誓っている。

ていうか、往路は個室をとったほうが翌日の観光に力を注げると思う。
いつか一番いいお部屋でも乗船してみたいな。
さんふらわあとかだと、料金も違うけどもっと雰囲気変わりそう。
次回はどこに行こうか、何に乗ろうか、考えるとワクワクが止まらない。