昨夜は、着付け教室でした
昨夜の生徒さんは、訪問着を着て、袋帯を結べるようになる目標に向かって頑張っています。
前回勉強したことは、きっちり覚えていらっしゃいます。
丁寧に丁寧に着物を着てくださっています。
不明なところを確かめる感じ。
裾の長さを決めることとおはしよりの処理が、あと少しですが、
昨夜は、とりあえず一度袋帯を結んでみました。
仮紐と帯の手の長さ、締め具合によって出る柄が変わってくるので
次回はそれも踏まえて練習できるといいなぁと思っています。
Kさんは、趣味の関係で、神社に詳しく、お話がとっても楽しい。
羽生結弦選手んお曲が「晴明」だったこと、陰陽師を演じられた
野村萬斎さんと羽生選手との対談もきかれていたので
そのことについても教えてくださいました。
知らなかったことがたくさんわかりました。
羽生選手のキレのある動きには、野村萬斎さんのアドバイスもあったんですね。
びしっと決まっていましたもんね。
衣装も安倍晴明をイメージさせるものでしたよね。
そんなことをたくさん教えてくれました。
京都の神社にも詳しくて、話せば話すほど京都に行きたくなる~。
神社、いいですねー。訪ねてみたい。
次回もとても楽しみです。
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帯について
朱色の名古屋帯のお太鼓の柄部分。
幾何学模様がとても美しい。
定規を使って書く絵ではなく、織りで幾何学模様を出そうとすると
緻密な計算の上ですよね。
さて、これを裏側から見てみましょう。
ものすごい糸が渡っているのがおわかりいただけるでしょうか。
糸を渡しながら出すべき所で表にだしているんですね。
プチプチ切れていないことがわかります。
帯の裏側には、こんなドラマがあるんですね。
帯の金糸について
しかも、金糸・銀糸がたくさん。
金糸・銀糸って、どうやって作っているんでしょうか。
純金を糸状に伸ばしてる?
絹糸を金色に染めてる?
いえいえ、まったく違うんです。
トレーシングペーパーほどの「みつまた」の和紙表面には目止めのために樹脂加工や柿渋加工を施しています。
その紙に漆を塗って、そして布や金箔を挟んでいる合紙で余分な漆を拭きとっていく。待つこと数十分、漆の乾き具合を確かめます。
その上に一万分の一ミリというごくごく薄い11センチ四方の金箔をまんべんなく貼ります。
1万分の1ミリという極薄の金箔は簡単にしわになるので、張るだけでも大変な技。しかも一度張ってしまった金箔を剥がすことはできないので、一発勝負の連続です。
ひゃー、ドキドキです。大変な技術ですね。
金箔が重なり合ったところを上質の綿で拭き、表面を平らにすると、
先程まで地味だった三椏の和紙は、眩いほどの輝きを放つ黄金の紙に生まれ変わっります。
これを平箔と言います。
漆は湿度を吸って乾燥する特性があるので、
湿度の高い室の中で一昼夜、ないし二昼夜寝かせます。
そして最後に、できあがった平箔を切るんです。
裁断作業では、3センチ幅につき60~100本に切ります。
1本の幅は0.3ミリと、シャープペンシルの芯よりも細いんです。
だから「金糸」、糸なんですね。
気が遠くなりそう・・・金糸って大変。
帯って大切にしなきゃ!ですね。
出典:西陣織の技術もご覧くださいね。
帯芯について
芯を入れた帯は最初硬くてごつくて結びにくいかもしれませんが、
2~3回結ぶと体になじんで、決して硬くなくなります。
逆に2~3回は芯を入れなくてもシャキッとむすべるのですが、
その後、ぐにゃっとして、綺麗な形に結びにくくなります。
そして何よりも、この裏側の糸を守るためにも帯芯入れは必要です。
芯がないと、締める度に、じかに帯に力がかかってしまいます。
帯芯にもいろいろな種類があって、厚いもの薄いもの、起毛しているものとさまざまです。
好みによって厚さを選べば快適な帯の出来上がりです。
絹芯と言ってごくごく薄い芯もあります。
そんな薄い芯でもやっぱり高価な帯のためには
帯芯を入れておいた方が良いです。
あれだけの糸が裏には通っているんですもんね。
長くきれいに結んでいただくためにも
ひと手間、帯にかけてあげてくださいね。
帯の裏側には見えないたくさんの糸が通っています。
だから表は美しい帯になるんですね。
帯だけではなく、人も仕事も一緒です。
見えないものを見る気持ち、感じる心、察する力を持ち
感謝を忘れないように したいものです。

