先日、翻訳者向けの化学入門講座を開催しました。

文系で実務翻訳家を目指す人のための知識講座 ~化学編~

2時間×3回の短い講座でしたが、主に有機化学をみっちりやりました。

特に好評だったのは、最終日の最後の1時間。

実際に特許明細書の実施例(英文)を見ながら、ホワイトボードに実験手順を書いていきます。

あまり絵心がないのが残念なのですが・・・なぜここでこういう物質を入れるのか、なぜこういう操作をしているのか・・・具体的に解説しました。

例えば、

有機溶媒と水で抽出作業を行った後、硫酸マグネシウムを入れるのはなぜか。なぜ、それを「dry(乾燥)」というのか。

カラムクロマトグラフィーってどんなもの??

よく最後についている、NMRとかIRの数字ってなに?? ← 具体的なチャートを見せました




翻訳の仕事にすぐに効果は出ないかもしれませんが、今まで2次元だったものが少しだけ3次元に感じられたら嬉しく思います。




終わってからの質問が勉強になりました。

「翻訳をするときに化学式が読めたら楽なのになぁ~」

という受講生さんの言葉が印象的でした。

そうですね。化学反応式って、機械とかの図面と一緒ですもんね。実は、結構な情報が含まれていて、文章は式を説明しているだけ、ってこともよくありますから。




いつか、英文を見ながら実際に実験・・・なんて講座ができたらおもしろいなぁと思っています。

化学講座は、これからも何かしらの形で続けていきたいと思っています。

なにより、私が楽しいですからねぇ。