翻訳するときに、いつも私が横に置いているもの。

辞書??

専門的な本??



いえいえ、私は、いつも手書きの表を置いています。数年前からやり始めたのですが、かなり効果が上がっています。

案件を始めるときに、A4の紙を3枚用意します。

一枚は、その案件のキーワードになるであろう用語と、その訳語をなぐり書き。不明点もここに書いておき、後で見直すときは、これを見ながら確認します

もう一枚は、背景技術や周辺技術を調べて自分なりにまとめたもの。 ← 場合によっては数枚になることも

そして、もう一枚は、案件の内容をコンパクトにまとめた表。

・発明のポイントはどこか、

・何を解決して、どういう効果があるのか、

・一番のキモになりそうな部分(発明者が苦労したところ)はどこか、

・請求項に書かれている構成要素がどういう関係になっているか、

などなど。

請求項が複雑な場合は、クレームツリー(請求項同士の関係性を書いたもの)も用意することがあります。



人によって違うのかもしれないのですが、私は、こういうまとめた表を作らないと、うまく仕事ができません。

今訳している箇所が、発明全体でどの位置にあるのか、重要度はどのくらいか、必須要素か、それともあってもいいしなくてもいいし・・・というものなのか。

もちろん、専門用語は最初に一括置換して統一していますが、こうやって1件の明細書を全体的にながめつつ訳していくことで、より的確な用語選びができる気がします。

頭に全部入れておける人もいるのかもしれませんが、保険の営業さんとかが来て中断すると、「あれ??あせる」ってこともあるので。



あんまりこういう手書きのまとめを作っている人は見たことないのですが、結構頭の整理になりますよ。