リスト  交響詩「ハムレット」 S.104,R.421 | クラシックばっか 時空間

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 今日 7月2日は、フランツ・リストの交響詩「ハムレット」S.104 が初演された日である。

 フランツ・リスト(1811~1886)の交響詩は全部で13曲ほどある。その標題は、単に交響詩的なものに限らず、色々なテーマ(分野)に及んでいる。本「交響詩」は、1858年に書かれたもので、シェイクスピアの『ハムレット』を題材としている。リストの交響詩の中では、10番目に当たる。元来は、シェイクスピアの芝居に対する「前奏曲」(序曲)として作曲されたと言われている。
                                   
 当時、ヴァイマルでは、シェイクスピアの悲劇『ハムレット』が上演されており、それを見たリストは、ハムレットの心の内面の葛藤(苦悩)にスポットあて、イメージを膨らませて曲を書いたと言われ、劇の持つ悲劇的な内容のためか、リストの交響詩の中でも、非常に暗く重い曲である。本曲は作曲者自身も「演奏には適さない」と考えていたたようで、作曲されてから18年間、演奏されなかった。

 初演は、リストの弟子であったパウリーネ・フィフトナーと結婚したドイツの指揮者であり、ピアニストで作曲家であったマックス・エルトマンスデルファー(1848~1905)が、リストと書簡をやりとりをする仲となった1876年の今日(7月2日)、ゾンデルスハウゼンにおいておこなった。

『ハムレット』(Hamlet)は、5幕から成るシェイクスピア作の悲劇であり、1600~02年頃に書かれたと推定される。正式題名は「デンマークの王子ハムレットの悲劇」(The Tragedy of Hamlet, Prince of Denmark)であり、シェイクスピアの戯曲の中で最も長い作品である。

  あらすじは、おおよそ以下の通りである。
  「デンマーク王が急死する。すると王の弟クローディアスは王妃と結婚し、跡を継いでデンマーク王の座に就く。父王の死と母の早い再婚とで憂いに沈む王子ハムレットは、従臣から父の亡霊が夜な夜な城壁に現れるという話を聞き、自らも確かめる。亡霊に会ったハムレットは、実は父の死はクローディアスによる毒殺だったと告げられる。

 復讐を誓ったハムレットは狂気を装う。王と王妃はその変貌ぶりに憂慮するが、宰相ポローニアスは、その原因を娘オフィーリアへの実らぬ恋ゆえだと察する。父の命令で探りを入れるオフィーリアを、ハムレットは無下に扱う。やがて、王が父を暗殺したという確かな証拠を掴んだハムレットだが、母である王妃と会話しているところを隠れて盗み聞きしていたポローニアスを、王と誤って刺殺してしまう。ポローニアスの娘オフィーリアは度重なる悲しみのあまり狂い、やがて溺死する。ポローニアスの息子レアティーズは、父と妹の仇をとろうと怒りを燃やす。

 ハムレットの存在に危険を感じた王はレアティーズと結託し、毒剣と毒入りの酒を用意して、ハムレットを剣術試合に招き、秘かに殺そうとする。しかし試合のさなか、王妃が毒入りとは知らずに酒を飲んで死に、ハムレットとレアティーズ両者とも試合中に毒剣で傷を負う。死にゆくレアティーズから真相を聞かされたハムレットは、王を殺して復讐を果たした後、事の顛末を語り伝えてくれるよう親友ホレイショーに言い残し、死んでいく。」

ドラクロワ「墓場のハムレットとホレイショー」

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                       (演奏時間:役14分)
■■ Liszt - Symphonic Poem 'Hamlet' - YouTube


□参考□(演奏時間:約15分)
■参考■ Franz Liszt - Hamlet, S104 - YouTube


□参考動画□(演奏時間:約15分)
■参考動画■ Liszt: Hamlet / Alexey Shatsky · Montenegrin Symphony - YouTube

 

 

 

■参考■2019/04/06 3:04 ーーーーーーーーーー

クリスティアン・ペツォールト(Christian Petzold, 1677年 ケーニヒシュタイン(英語版)(現ザクセン州) - 1733年7月2日 ドレスデン)は、ドイツ盛期バロック音楽のオルガニスト・作曲家。姓は Pezold とも綴られる。ドレスデンにて、1703年よりゾフィー教会のオルガン奏者と、1709年より宮廷室内楽団奏者として勤務した。

鍵盤楽器のためにさまざまな小品を残したが、中でもヨハン・ゼバスティアン・バッハが《アンナ・マクダレーナ・バッハのための音楽帖》に名前を伏せて記入した、2つのト調のメヌエット(BWV Anh.II/114およびAnh.II/115)が有名である。これらは従来バッハの作品と伝えられてきたが、音楽学者のハンス=ヨアヒム・シュルツェらによって、近年ペツォールト作であると修正された。ちなみに前者がト長調、後者がト短調のメヌエットであり、そのままBGMやイージーリスニングとして、ないしは編曲されて「ラヴァーズ・コンチェルト」という名のポップスとして親しまれているのは、いずれの場合もト長調のメヌエットである。

クリスティアンは、ヨハン・マッテゾンから、当時の最も有名なオルガン奏者のひとりに数えられており、門下にカール・ハインリヒ・グラウンがいる。現在クリスティアンの作品として受容されている楽曲はほとんどなく、前述のメヌエットを除けば、カンタータ1曲と超絶技巧を凝らしたチェンバロ協奏曲がある程度である。