ファリャ  交響的印象『スペインの庭の夜』 | クラシックばっか 時空間

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 今日 4月9日は、スペインの作曲家であるマヌエル・デ・ファリャ(1876~1946)の交響的印象『スペインの庭の夜』が初演された日である。

 

 

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■演奏:ダニエル・バレンボイム シカゴ交響楽団

 

 

■2019/04/09 2:24  ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 本曲は、ファリャの作曲した独奏ピアノと管弦楽のための作品で、演奏形態としては「ピアノ協奏曲」に準じる。音楽ジャンルとしては「交響詩」に分類される場合もある。

 本作品は、ファリャと親交のあったフランスで活躍していたスペイン人ピアニストで作曲家のリカルド・ビニェス(1875~1943)に献呈するため、ファリャがパリに滞在中の1909年に作曲が始められた。

 

最初は、ピアノ独奏曲「3つの夜想曲」として書き始めたが、ビニェスの暗示を受けて、独奏ピアノと管弦楽のための作品として書き換えられることとなる。

 

しかし作曲の途中で勃発した第一次世界大戦のために、1914年9月に帰国。スペインへ帰国してから後、1915年に完成させ、作品は予定通りビニェスに献呈された。

 その後は、バレエ音楽『恋は魔術師』(1915年)、ロシア・バレエ団(バレエ・リュス)のために作曲された『三角帽子』(1917年作曲)など、ファリャの最も有名な作品が生み出された時期であり、これらの作品では、民族主義と印象主義の両面がバランスよく混在しているといえる。

 本曲『スペインの庭の夜』はパリ滞在中に作曲が進められたこともあり、ファリャの印象主義的な作風が示された作品となっており、かったるい感じと躍動感を併せ持つ曲の展開は、ドビュッシーの「夜想曲」やラヴェルの「スペイン狂詩曲」の影響を感じさせる。

 初演は1916年の今日(4月9日)、スペインのピアニスト ホセ・クビレス(18941971)のピアノ独奏とエンリケ・フェルナンデス・アルボス指揮マドリード交響楽団によって、マドリード王立劇場にて行われた。

 

 

 本曲は、表題の付けられた3楽章よりなり、楽曲構成は以下の通りである。

・第1楽章:ヘネラリーフェにて(En el Generalife)
     (アランブラのカリフのハーレムの夏の離宮)
     (ジャスミンの花香る夜のヘネラリーフェの花園)

 

・第2楽章:はるかな踊り(Danza lejana)
     (場所は特定できないが、遠くで異国風の踊りが響く庭園)


・第3楽章:コルドバの山の庭にて(En los jardines
               de la Sierra de Córdoba)
     (コルドバ山地の庭園)
     (聖体祭の日のジプシーたちの歌と踊り)

 

 


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エンリケ・グラーフ(Pf)  ウルグアイ出身のピアニスト1953年生 (年齢 66歳))

 

■2019/04/09 2:28  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

                      (演奏時間:約25分)
■■ 交響的印象『スペインの庭の夜』□ De Falla, Nights in the Gardens of Spain, Noches en los Jardines de España - YouTube


□参考動画□(演奏時間:約25分)
■参考動画■ 交響的印象『スペインの庭の夜』□ Daniel Barenboim - Manuel de Falla - Nights in Spanish Gardens - YouTube