ヴォルフ 『アイヒェンドルフの詩による6つの宗教的な歌』より,第2曲「内省」,他 | クラシックばっか 時空間

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 今日2月22日は、フーゴー・ヴォルフの命日である。
 

 

■2019/03/13 0:21  ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『アイヒェンドルフの詩による6つの宗教的な歌』より,第2曲「内省」,他

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 フーゴー・ヴォルフ(1860~1903)は、現在のスロベニアで生まれたオーストリア作曲家であり、音楽評論家である。

 

19世紀ドイツ・リートの系列の頂点をなす作曲家であり、ワーグナーによって極限に達した機能和声(コード進行(和音の連結法))による音楽とデクラメーション様式(歌唱声部における歌詞の音節の強弱と長短のあり方を言語芸術の朗誦や語りを基にして様式化したもの)を統合し、これをピアノ伴奏歌曲の分野で実現した。

 

 

  父親は皮商人(皮細工職人)を営み、熱心な音楽愛好家であった。その父親からフーゴーはピアノとヴァイオリンの手ほどきを受けた。その後グラーツとマールブログの音楽学校で学ぶが、教師に反抗して、自ら学校をやめてしまう。

 

1875年、ウィーン市立音楽院に入学したが、おそらく彼のいたずらが原因で、1877年に退学処分となり、彼はここでもごく僅かしか勉強できなかった。17歳のときから音楽を独学で学んだ。

 

 

 1881年に友人の尽力で、ザルツブルグ市立劇場の合唱指揮者の職を得たが、義務にしばられる仕事を嫌い、1年足らずでウィーンへ帰った。

 

その後ウィーンの週刊誌「ウィーン・サロン新聞」の音楽批評家となってワーグナーやリストを支持し、ブラームスを非難する立場をとり、ブラームスの擁護派である大批評家ハンス・リックに正面から噛みついた。

 1878年にハイネや、レーナウの詩による約20曲の歌曲、また1887年には、メーリケの詩による53の歌曲をはじめ、「アイヒェンドルフ歌曲集」(全20曲)、「ゲーテ歌曲集」(全51曲)、「スペイン歌曲集」(全44曲)などが相次いで書かれた。

 

 

 1897年頃から精神に異常を来しはじめ、医者の指示で精神病院に強制収容される。4ヶ月後の1898年1月に退院したが、その1ヵ月後に自殺(未遂)を図り、連れ戻され、その後5年を精神病院で過ごし、1903年の今日(2月22日)、ヴォルフは満43歳を待たずして亡くなった。

 

 

 作品は、2曲の歌劇と2曲の付随音楽、数曲の器楽曲、合唱曲の他はすべて歌曲である。

 

 

 今日ご紹介するのは、1881年に作曲された合唱曲 『アイヒェンドルフの詩による6つの宗教的な歌』より、第2曲「内省」と 第3曲「あきらめ」である。


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                    (演奏時間:約7分)
■■ 『アイヒェンドルフの詩による6つの宗教的な歌』より,第2曲「内省」,第3曲「あきらめ」 □ Fruzsina SZUROMI - Hugo Wolf - Einkehr & Resignation - YouTube

(※フーゴー・ヴォルフに関する参考記事)
■ 2012年 3月13日 ・『メーリケの詩による歌曲集』より
                     1.新しい愛  2.旅路にて 3.恋人に