
江戸の町を大火が襲う。
でも、命さえあったらまたやりなおせる!
店を失った時吉とおちよは無料炊き出し屋台を引いて
復興への一歩を踏み出した。
皆が苦しいときこそ人の情が心にしみる!
冬の江戸の町に強風が吹き荒れるなか、
神田三河町の茶漬屋から上がった火の手は、
元武家で刀を包丁に持ち替えた料理人時吉の
「のどか屋」にまで迫ってきた。
師匠の娘おちよと客を一足先に逃がした時吉は、
猛烈な火勢と煙のなか、風上に向かって走りだしたのだか……。
喧騒のなか、どこからか赤子の鳴き声が聞こえてきた。
しかし、火はもうすぐそこまで迫っている……。


