不動産投資をしている人中には、RC1棟モノのみ、とか、木造1棟モノのみ、とか、区分のみ、というように、自分の得意領域に絞って投資している人が多いだろう。
これは、自ら戦略的に集中投資している場合もあれば、付き合いのある不動産屋のオススメ物件を買っていたら結果的に偏ったという人もいるはずだ。
不動産投資は、長期に渡って運営していくものであるため、将来を考えて戦略的にポートフォリオを構築していく必要がある。
目先のキャッシュフローが欲しい場合は、地方の大型RCという選択肢は魅力的だ。
1棟で数億円するような物件を買えば、収入も数千万円、結果、キャッシュフローも1千万円単位で取ることができる。
サラリーマンの収入以上を1棟で稼げるため、目先のキャッシュフローに惹かれる人も少なくないはずだ。
一方で、若手の投資家は、今後の数十年間にわたって資産を拡大させていくことになるため、出口戦略が重要になる。
最終的に売らなかったとしても、長期スパンで最終的な利益を最大化していく必要がある。
その前提に基づいて考えた場合には、必ずしも目先のキャッシュフローを最大化できる地方の大型RCがベストな選択ではなくなってくる。
その理由には、以下の点が挙げられる。
第一に、修繕費・管理費が多くかかる点。
RCは、その構造から、雨漏り等が発生した場合、修繕箇所の特定が難しい。
修繕箇所を特定するためだけでも、木造と比べると多くのコストがかかってくるのだ。
特に、大規模物件の場合はエレベーターがあるケースが多く、管理コストが多くかかってくる。
第二に、更地にする場合の解体コストが多くかかる点。
木造の場合は、100万円~200万程度、RCの場合はその数倍以上のコストが発生する。
特に地方のRCの場合、土地値が安いため、更地にして転売しようとすると、解体コストを差し引くと手残りがマイナスとなるケースすら発生する。
土地売りという出口を考えた場合、RCにおける解体費はあまりにも大きいのだ。
第三に、資産総額に対する、建物価格が大きいこと。
建物価格が大きいということは、減価償却が多く取れるというメリットがある一方で、時間が経つにつれて、当初の購入価格から大きく価値を下げていくということになる。
土地値のアパートが、将来にわたって価値をほぼ減らさないとすると、その減価率には、雲泥の差が出てくる。
つまり、RCは前項の解体コストの問題だけでなく、土地・建物の割合的にも土地売りの出口戦略のうまみが少ないのだ。
上記3つの問題は、当然ながら相反するメリットが存在している。
木造と比べると高級感・安心感があるため客付けが有利だったり、積算が出るため融資を受けやすかったり、減価償却が長期間にわたって多く取れるためキャッシュフローが改善したり、といった点だ。
一方で、若手の投資家が総資産を拡大していくためには、目先の利点よりも将来にわたっての、資産の最大化が重要になってくる。
というわけで、僕と同じように30代やそれ以下の世代の人が不動産投資を始める場合は、まずは木造1棟モノをオススメしたい。