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夜に啼く鶯

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これまたずいぶん前に観てタイトルも筋も思い出せないけれど、その中の一場面が記憶に残っている映画がある。


日米開戦が迫っている頃のアメリカ。湖畔のボート小屋の前の階段で少年が父親に尋ねる。
「日本人て本当にひどい人たちなの?」
日本でもそうだったし、アメリカでも対戦するであろう国民、あるいは政府がいかに悪辣で、駆逐すべき存在であるか、当然プロパガンダが行われる。

少年には日本人(日系アメリカ人だったかもしれない)の友達がいたが、周囲の彼に対する態度は日に日に悪意あるものになっていった。けれどテレビや新聞や雑誌が伝えるひどい日本人像と彼の実像はあまりにもかけ離れていて、少年には何が本当なのかわからなくなっていた。
父親(当のアメリカ大統領だったかもしれない)は少年に語りかける。
「私たちは扉に鍵をかける。大切なものを守るためにはより頑丈な鍵をかける。でも彼らは違う。彼らは扉に鍵をかけるのではなく、紙を貼るんだ。」
「そんなの簡単に開けられちゃうじゃないか!」と少年は驚く。
「もちろん紙は簡単に破れてしまう。けれど彼らは紙を貼ることで、扉ではなく、それを開けようとする者の心に鍵をかけるんだ。日本人はそういう人たちだ。」

父親の話を聞いた少年がどう判断したのかはわからないが、曇っていた彼の表情には少しの笑みが浮かんでいた。





磯場で遊んでいたら岩の隙間に蟹を見つけた。狩猟本能が働くのか、こういうのを見つけると捕まえたくなるし、実際捕まえた。するとそのすぐ隣の水溜りにアメフラシらしきものも見つけた。これも激しく捕まえたい、が、ふと沖縄の友人の言葉が頭をよぎる。「沖縄の人間は海水浴とかしないですよ、危ないですから。釣りとかはしますけど。」彼の言葉がどの程度一般的沖縄性を持っているのかはわからないが海には猛毒を持つ生物がたくさんいることは事実。このぬらぬらと水中を這う生物がアメフラシだという確信はないし、そもそもアメフラシが無毒だという確信もない。どうしたものか。

そうだ!蟹さんに捕まえてもらえばいいじゃん!
すでにわが掌中に墜ちた蟹をそおっとアメフラシらしき生物に近づけると百年の孤独を埋めるかのように抱きしめた。よしっ、わらしべ長者!(違う)
捕まえた蟹が捕まえたアメフラシらしきものをまじまじと見つめると体を固く縮こまらせて紫の汁を分泌している。蟹はハグではなくサバ折りをしていた。アメフラシ度は高まったが胸が痛む(勝手だ)。脚を解こうとするも(結局触っている)棘と力の強さでとてもじゃないけれど無理。元の水溜りに戻してやって暫くするとそれぞれの道に戻った。

よかったよかった。


後日アメフラシについて調べてみたところ、あのアメフラシらしき生物はアメフラシらしい。

体表面の粘液には微弱ながらも毒性があるようだ。雌雄同体で頭部に雄の生殖器、背部に雌の生殖器を持ち何個体もが連なって連鎖交尾を行う。





う~ん、なるほど。