休み時間、机に座って寝ていると、

後頭部の毛を引っ張られた。

「おい」

「木嶋・・・」



「そのピンを、こっちへ」

小さい手をぐっと広げて俺の前に出す。

「これか・・・?」

ピンをはずすと、留めていた前髪が額にかぶる。

「よし」

「なんだよ」


「これすると、岩田かわいいから、

ちょっと予防というか、芽は摘んで置くというかね」

「お前、顔が真剣過ぎるよ」

「一応ね。万が一。念のためね」

「俺のことかわいいと思っているのは、

うちの母親と木嶋くらいだから」


木嶋はそれをぐっと握って、いたって真面目な顔で、

達成感を得ていた。


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だいたい可愛くない。岩田。


「どっちかって言うと、

かっこいいって思われたいんだけど」

「え、ばかじゃん」