休み時間、机に座って寝ていると、
後頭部の 毛を引っ張られた。
「おい」
「木嶋・・・」
「そのピンを、こっちへ」
小さい手をぐっと広げて俺の前に出す。
「これか・・・?」
ピンをはずすと、留めていた前髪が額にかぶる。
「よし」
「なんだよ」
「これすると、岩田かわいいから、
ちょっと予防というか、芽は摘んで置くというかね」
「お前、顔が真剣過ぎるよ」
「一応ね。万が一。念のためね」
「俺のことかわいいと思っているのは、
うちの母親と木嶋くらいだから」
木嶋はそれをぐっと握って、いたって真面目な顔で、
達成感を得ていた。
************************
だいたい可愛くない。岩田。
「どっちかって言うと、
かっこいいって思われたいんだけど」
「え、ばかじゃん」