広い調理台の上に並んで寝ころぶ。
してはいけないこ とをするのは楽しい。
ひんやりした調理台の上で、
右腕から岩田の体温が伝わってくる。
黒いサラサラした髪が少しだけ私の髪を掠める。
目を閉じていても、すっきりした顔がすごくいいような気がする。
結構見つめてみたが、目をあけない。
眠ってはいなさそう。
天井に空いた穴の数を数えようとしたけれど、
数えられない。
頭を岩田の頭にぶつけてみる。
「ねえ。ねえ、ねえ、ねえ、ねえ」
何度も頭をぶつけるしつこさがおもしろかったのか、
「なんだよ」
と言いながら岩田は笑って、何回かぶつけ返してきた。
静かな教室にくすくすと二人の笑い声だけが小さく響く。
だんだん体のぜんぶが暖かくなって、
気づくと手をつないでいた。
私は手をつないだまま肘を曲げて、口まで手を持ってきて、
笑いながら、自分と岩田の手にふざけてちゅっとキスをして岩田を見つめた。
岩田は照れながら、こら、といった。