『森友学園』への国有地売却をめぐり、財務省の公文書が改ざんされた問題で、自殺した近畿財務局の職員だった赤木俊夫さん(当時54)の妻・雅子さん(49)が16日から始まる裁判を前に思いを語りました。赤木さんは作業を強いられ、自らを責めるなかでうつ病となり、2年前の春、自ら命を絶ちました。
 雅子さん:「亡くなった後に知り合いの方から伝え聞いたけど、(俊夫さんは)『僕の雇い主は日本国民だ。国家公務員としての仕事に誇りを持っています』と言っていた。『やってはいけないことをやったんや』『内閣が吹っ飛ぶようなことをしたんやぞ』と、自分がしてしまったことを、すごく自分を後悔しているというか、『やったらだめなことをやってしまった』というのをずっと言っていた」

赤木さんが遺した手記には「元はすべて佐川理財局長の指示です。学園に厚遇したと取られる疑いの箇所はすべて修正するよう指示があったと聞きました。最後は下部がしっぽを切られる。なんて世の中だ」と記されていました。
 雅子さん:「(財務省から)何人かの方が家にも来たけど、トップの方が来ると、そこについている方々が、そのトップの方が話すたびに『そうだ、そうだ』と、すごく同調する。それを見ていて、上にいる人の言うことが絶対で、下からは何も意見は言えないような組織なんだろうなと思った」
情報開示を求めた文書はほとんどが黒塗りで、再調査に国は応じていません。「何があったのか知りたい」と雅子さんが、国と財務省の理財局長だった佐川宣寿氏に対し、損害賠償を求め起こした裁判は16日から始まります。
 雅子さん:「指示をしたのであれば、『指示をした』と言ってほしいし、してないんであればそんな指示はしていない』と言えばいい。したのであれば、どういう経緯でしたのかもちゃんと話してほしい。

自殺した赤城さんに指示したのは佐川氏です。
ただ、佐川氏が何故、文書の内容を改ざんするように指示したのかをはっきりさせないといけません。
部下に対してパワハラ行為をしていた佐川氏に、文書を改ざんするように頼める人間は相当限られます。
当然、佐川氏が逆らえない人間です。
佐川氏が逆らえない人間が誰であるか、そして指示したのが誰であるかを今回の裁判ではっきりさせないといけません。