6月4日、東京文化会館。
行ってきました。スベトラーナ・ザハロワのジゼル。
会場に着くとなぜか開場30分前なのにもう人だかりが・・・
今回の公演はロシアン・シーズンというもっと大きなイベントの一部らしくて、関係者によるテープカットの式典がありました。特筆すべきはそこに生の(ステージで見ても生ですが)エフゲーニャ・オブラスツォーワさんがいたんですよ。
ラッキー!
オフステージでもきれいな人でした。
中に入ってからも今度はロシアのなんとかって言う人の挨拶と、会場に来てた安倍首相の挨拶があって、いつもとは雰囲気が違います。
私の席は招待席に近かったんですが、SPが眼光鋭くあたりを見渡してるんで、目を付けられないように何気なくプログラムを見てるふりをしたり、いろいろ変に気を使ってしまいました。
いや、別にやましいことはないんですけどね。ほんとに目つきが鋭いんですよ、ああいう人たちは。
そんな前置きはどうでもいいんですが、本編はすばらしかったです。まさにオーラです!特に二幕に入ってからは神がかってるとしか言いようがなかったです。一幕も良かったんですが、彼女は気品があるせいか(あるいはメイクのせいか)、あまり村娘っぽくはなかったです。でもウィリになると、村娘のキャラは薄まってしまうので、彼女にはあってました。特にアルブレヒトとのPDDはもう見てる私もなんか意識が舞台に入ってしまって、多分その間幽体離脱してたと思います。
ほかには踊りでは一幕で村人のPDDを踊ったマルガリータ・シュナイネルがよかったなぁ。安定した踊りで躍動感があって、見せ場も心得てる感じでした。パートナーのムクルトチャンはバリエーションの時にやや不安定なところがあって、ジャンプした後着地で少しぶれるところがありました。代役だから本調子じゃなっかったのかな?アルブレヒト役のデニス・ロヂキンもいかにも王子さまっぽい風貌で踊りの技術はもちろん、表現力もあってなかなか良かったです。
今回の振り付けで面白いと思ったのは、ハンス(ヒラリオンのことですがこの版ではハンスだそうです)がミルタに操られて自分の意思に関係なく手足が勝手に踊ってしまう感じが分かりやすく表現されていた点と、ジゼルがアルブレヒトを守ろうと前に立ちふさがった時、ミルタの刺し挙げた花の枝が折れて垂れ下がることで、ジゼルの愛の強さが表現されている点でした。一瞬アクシデントかと思いましたが演出でしょう。
そして全てが終わって最後のシーン。生き残ったアルブレヒトがひとり残されたたずむ姿に、思わず身震いしてしまいました。何度も見たバレエでストーリーが分かってても、やっぱり感動するなぁ。
終わった後はいつもより早めのスタンディングオベージョン。いつまでも拍手がやまないので、何度もカーテンコールがありました。
今度は白鳥!!
もう一度幽体離脱してきます!