まっさらな気持ちで町田樹の新作『ボレロ』を見る | まちけん~バレエからの視点を主軸に

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『まちけん』へようこそ!町田樹研究blogです。
町田樹さんを深く尊敬し、その人となりと、生み出される作品を深く考察する。研究者さんを研究します。

ついに行って来た。

ついにそれを見た。

 

今日5月5日、PIW横浜最終公演。

 

今回、情報断ちをして、全く何も知らないまま、町田くんの新作を見ようと思った。

 

大体は私は、いろんなものを鑑賞する時、事前に下調べをして、知識を入れてから見る方だ。

でも、今回は。

最近ツイッター見てないなあ……何にも知らない浦島状態。

そうだ。どうせなら、これ、そのまま続けて、知らないままいきなり見てみようかな。

『情報断ち』なるものをしてみんとぞ思ふ、と。

どんなふうに感じるだろう?

新鮮で驚きも大きいかも、と期待したのである。

 

 

町田くん関連のツイートも見なかった。

町友さん、ごめんなさい。

 

ただ、何かの拍子で、ふれあいタイムの町田くんの写真を見てしまった。

フォレストグリーンのトップス。でも、何の演目かはわからなかった。

私はたまたま持っていた、同じ色のスカートを履いて新横浜に向かった。

 

 

『こどもの日』の新横浜駅は人でごった返している。

聞けば横浜アリーナでセクゾの公演が有っているとか。

 

えーい、こっちだって、町田の新作だぜ!何やるか知らないけど! 

 

 

友人と一緒に、人の波に乗って、新横浜スケートセンターに向かう。

外から見ると、思ったより小さい印象。

 

それは中に入ってから、更に実感した。

数年前のファンタジーオンアイス、福岡であったグランプリファイナル、

両方とも福岡のマリンメッセが会場だったので、

広いロビーが有って花のスタンドがズラリと並ぶ、

広いグッズ売り場に人が殺到して……そんなイメージ。

だが、実際はこじんまりとしていた。

言い方は変だが『普通のスケートリンク』なのね。

だから、客席からリンクを見た時も、近いし見やすい。

A席だけど、椅子はベンチみたいで硬いけど、見やすいぞ。

『ふれあいタイム』も、すぐそばには来ないけど、充分見える!と期待は高まる。

 

 

さて、席に着いた私と友人。その友人は熱狂的な町田ファンではないが、

去年もPIW公演を見て『町田くん、すごくかっこ良かった』と言った正直な良いヒトだ。

友人には『私、情報断ってるから教えないでね』と言っておいた。

彼女は演目を知っていて、『これは私でも知ってた』と言う。

一般人も良く知っている、バレエの演目……『白鳥の湖』『ドンキホーテ』はもうやったし、

『くるみ割り人形』?『眠れる森の美女』? ブー! ブー!

う~ん、気になる。もういいか! 聞いちゃえ!

 

 

で、聞いてしまった。

情報解禁!

 

『ボレロ』!

 

おお!そうか!うんうん、ボレロね!

クラシックバレエの古典作品じゃないのね。

でも、いつか必ず『ボレロ』やると思ってたよ!

 

私は、バレエの作品としての「ボレロ」は

映画『愛と哀しみのボレロ』のモーリス・ベジャール振付によるジョルジュ・ドンの踊り、

生の舞台では、シルヴィ・ギエムのを見た。

その他、いっぱい映像は見ている。

何年か前に大晦日のカウントダウンで、熊川哲也も踊っていたような気もする。

最後のジャン! と同時に、新年になった。

指揮者、微調整すごいなあ、と感服したものだ。

フィギュアスケートでも、有名なトービル、ディーン組のアイスダンスの他にも

沢山のスケーターが滑った、と思う。

 

いいよいいよ。いいんじゃない!?

 

次に思ったのは、完全版やるの? アレ、何分だっけ?

調べると完全版は15分くらいで、町田くんのは8分らしい。

いや、8分でも充分過ぎる程長いんですけど……

死ぬ、死ぬよ?

でも、今日は最終日の2回目、本当にラストの公演。

そうか! きっと、死ぬくらいの覚悟でやってくれる筈!

こっちもその覚悟で見届けさせていただきます!!!

 

いよいよ始まる!

 

プリンスアイスワールドチーム、ひとりひとりのメンバー紹介の後、

ゲスト登場。華麗に自分らしくアピールしながら、次々、登場してははけていく。

 

安藤美姫ちゃんから始まり、いろんなスケーターが……

しょーま! すごい歓声。

 

そして、トリは! 来た~~~!!

おお!歓声が一段と高まった!

平昌銀メダリストしょーまよりも、断然すごいしアツい!

なにコレこの一体感!(笑)

今日の観客の8割が町田ファンなのがわかる。私には。

友人と、『主役だね~!』と笑いあった。

 

滑っているだけでも美しい。身のこなしが独特。

他の人と違うよ~町田先生! 

 

全員で今から始まるよ~と、盛り上がる、オープニングのラスト。

先生は、両手をパーにして肘を曲げて両耳の辺りに持って来て

クルクル移動しながらのスピン(わかるかな~?)。

これ、どっかで最近見たような。

そうか、『白鳥の湖』の中でジークフリート王子が

オデットとオディール間違えて、ああなんて僕ってバカバカバカ~っ回るヤツ?

でも何故それを今ここでやる?

と違和感を覚えたが、まあ、盛り上がったのでヨシ。

 

そして、幕の横で、何やら頭を振ったり激しくノリノリの謎の動きをするのだった。

それは、いやが上でも本公演『ボレロ』への期待を高まらせるのであった。

 

 

 

 

さあ、間はカットして。

 

 

 

いよいよ、大トリ!

『ボレロ』の開演である。

 

今回、全く情報無し。

他の人のブログも読んでない。

『公式』さえ、読んでない。

 

だから、これは今日見たことがすべて。

 

間違ってることも見逃してることもあるかもしれない。

覚えてることだけ書いている。

訂正や加筆は後日、するかもしれないけど、

勢いで、見てきてすぐ書く、からこそ伝わるモノも有るかもしれない。

 

 

目に焼き付けようと集中した8分間。

 

 

静かに小太鼓の前奏が始まる。

黒のシースルートップスにショッキングピンクの太いウエストマーク。

最初の動きはコンパルソリーのようだ。

ホー。ホー。とフクロウの様な声が混じる。

何故『ボレロ』にフクロウ?

東に西に、私の好きな深い2番プリエのポーズ、

ねちっこく深いエッジで官能的に踊る。

所々に、ベジャールの動きが混じり、印象的。

徐々に、音が厚みを増し照明も明るくなってくる。

割と序盤から、ジャンプ!今回は跳ぶのね~

今の何? ルッツ? 後で確かめよう。

綺麗な細い軸でクルクルッ! 着地も流れるような加点ジャンプ!

どんどん、スピードが増し、動きが大きく。

中央で、10秒くらい? 長い静止。

会場中が見つめる中、像のように静止。

今からの激しい踊りに備えて充電しているのか?

そして激しいステップ。でもよく覚えていない。

ただ、すごかった。

そうだ、東西で、アチチュードのポーズでのジャンプがバレエっぽくて綺麗だった。

確かアレ、ドンキでも白鳥でもやっていたような。

他のトリプルジャンプもバシバシ決めていた。

ギリギリ幕の近くで着地して、幕がひらめいていた。

時々、マッチョなポーズ。

照明はパアッと神々しいまでに彼を照らし、

曲はff、金管楽器、弦も加わる。

最後のバレエジャンプ。

東西南北の四方へ。火の鳥の頃よりもすごい!

口を開けたのがわかった(町友さんによると吠えたらしい)

そうか、良く吠えた!

そして、曲は最高潮!

炎が消える前の最後の煌きみたいに、

彼は煌き、暗闇に倒れた。

 

紅白で欅坂46の平手友梨奈が倒れて腕を怪我したシーンを思い出した。

大丈夫、てち!?

大丈夫か!?町田くん!?

生きてるか~~~!!!!???

 

暫く起きてこなかった。

 

でも、大丈夫だった。

彼は、立ち上がり、満足そうな笑みで声援に応えた。

私はもちろんスタオべし、いつまでも拍手していた。

痛快ですご過ぎて楽しくて、笑いが込み上げてきた。

 

今回の演目は、『白鳥の湖』『ドンキホーテ』よりも

クラシックで無い分、バレエ独特の動きが少なく、

自由で自然に表現出来ていたような気がする。

 

『町田樹劇場』

 

言葉にならない。

なんと形容したらいいのかわからない、

有言実行以上の事を次々に成し遂げる、すごいヒトです。

 

 

ふれあいタイム!

これが噂の、あの~~!!

町田くんも柔和なお顔。

自然な表情で楽しんでいるのがわかり、こちらも嬉しくなる。

花もプレゼントも受け取らなくても、

お心を回収して、『ウンウン』と『指さし』と『お手々ぱくぱく』で交流。

時々効果的に『片手ブラマイ』と『両手ブラマイ』を投入する。

アッ!そういえば、『ボレロ』の中でも『片手ブラマイ』を4回くらいする

振りが有ったなあ。

 

あっ!まっちー!!来た来た!!

奥ゆかしい私も、声を張り上げ、

『町田さーん! 町田さーん!』と叫んで手を振る。

バッチリ目が合った訳では無かったけど、こちらの方にも

頷きお手々ぱくぱくしてくれたので、深く満たされる。

結局2周も回ってくれて、最後は幕の前でお辞儀し、華麗に美しく去って行かれたのであった。

 

 

さて、私はツイートを会場で開いて、

会いたかった町友さんが会場に居ることを知り、

急遽会うことができて、とても嬉しかった。

これも、ツイートやブログをしていて良かった事のひとつだ。

 

今回思った。

町田ファンは、思ったよりもずう~っと、

上品で謙虚でお行儀が良く、それでいて声援は熱い。

私も町田ファンで良かった!