福井駅から車で10分ほど。

結構大きな道も通る住宅街の中にありました。
風情のある門ですが、さほど大きな構えでも無いように思えるのに…

屋根瓦が変わった形だと思いましたが、その話は後で聞けました。

中に入ると奥行きが深く、高低差のある庭に小さな家屋が点在する複雑な造りです。
遠くまで一面を見渡すとは行きませんが、逆にどこまで続いているか分からないような感じ。

全容が分かるような写真が撮れませんでしたが、

大きな木がみっしりと茂り、庭全体が苔に覆われていて、緑がかった靄の中にいるような気になります。

こちらで懐石を頂きます。

涼し気な前菜。
絡められているのは利休草。

鱧きゅう、芋蛸南京、
サーモンの手まり寿司
雲丹とオクラのゼリー寄せ
冷やし茶碗蒸し(鰻)

塗りのお椀の中は、

蕎麦米のお粥。
イカも入ってます。美味しい!

旬の地魚。
キジハタ、サワラ、カツオ

レモン醤油で。
昨日も思ったけど、サワラが甘い!

稚鮎の唐揚げとマスカット。

稚鮎、大好きです。

古川茄子と牛ロースのすき煮。

コロンとした球体の茄子だそう。

鱧かつとトウモロコシの真丈。

鱧は揚げても美味しい。

枝豆豆腐にローストビーフ。

これは甲殻類アレルギーの私用。

枝豆豆腐に海老葛打ち。

本当はこっち。

2種類のお蕎麦。

手前はとろろおろしのつけそば。
奥は冷たい天かすそば。

ちょうど良い量でした。

赤紫蘇のところてん、
桃、メロン、無花果にルバーブジャム。


私達はお庭の前の特等席でした。
なんか…他の参加者に申し訳無いみたい。


食後はご主人の案内で、お庭の見学です。

名前の由来になった、歴史的建物の丹厳堂。
幕末の藩医の別荘で、志士達が集まって語りあったとか。

その方の子孫が料亭を営まれているのかと思っていたら、そのお隣の石材業の家が別荘の全てを譲り受けられたそう。

この場所は笏谷石という名石の産地で、ここはその採掘跡でもあります。
苔庭や幕末の歴史の話がたくさん出るのかと思っていたら、それ以上に採石の話や歴史が深くて、予想外の濃い内容でした。

笏谷石は普段は薄い灰色ですが、濡れると濃い青(福井ブルー)になるそうです。
もう掘り尽くされていて、古材しか見られないとか。
地下の状態、昔の風景、子供の頃の思い出、職人さん達の暮らしぶり…
興味深く聞きました。

採掘場を利用した池と洞窟。

右側から入ると、左側から出られます。

この先は暗く、深い水が溜まっています。
スマホを落としたら大変。

出口側には、仏像が掘られてお堂になっていました。

あちこちにこんな建物があるのは、料亭の離れだったのか…

昔はその中の一つに、お風呂などもあったそうですが。
料亭でお風呂に入って寛ぐ…庶民には分からないお大尽遊び。

丹厳堂は中も見学出来ます。

180年前のそのまま、何も手を加えてないそう。
中二階があったり、そこに障子に隠れた出口があったり、中々凝っています。

2階の座敷。

会談は一階奥のいろり端で行われたらしい。暗くて写真が撮れませんでした。
薄い座布団もそのころのままで、
「松平春嶽や橋本左内が座ったかもしれませんよ。良かったらどうぞ」
私の番で擦り切れたら申し訳無いから座れませんね。

他に一階に古い医療器具や什器を展示してあったり、当時のこの辺りの風景画や伝芭蕉の肖像画などもあります。

中二階からあの後ろの崖に逃げられるようになってたんですね。
物騒な時代だから。
坂本龍馬も来たそうです。

深く苔に覆われた世界だったけれども、ここでは苔以外の濃い話を色々聞いて…

特徴のある丸みを帯びた屋根も石で掘り出したもの。瓦三枚が一つの石から出来ているそうです。

何はともあれ、
目の奥まで緑に染まりそうな二日間でした。


暑かったけど、行って良かった。

私は東北や北陸に土地勘が無いので、今回、俄然興味が湧いてきました。

次はどこに行こう。
…でも、熊がな〜。


福井の恐竜推しに乗っかるのも良いかも。
このトリケラトプスの親子はどういうシチュエーションなの?

お土産は羽二重餅。

あんまり種類があるので、買いまくってしまいました。この何倍も買ってます。
あと、若狭の宇宙サバ缶も。
タイムリーでした。