引っ越しの為に物を選別しています。(まだ、終わってないのか!と言われそう)


予想と違うのは、古いものを捨てて新しいものが残ると思ったのに、本でも飾り物でも家具でも写真でも、一番古いものは残りました。


言い換えると結婚してから買ったものはほとんど残りませんでした。


自分を作った根は、ほとんど20歳前には出来ていて、最初に手に入れたものが、私にとって生涯大事なものでした。若い時代ってもっと大事にしなくちゃいけないですね。


ほぼ、50年以上前。

どこで買ったかも忘れたもの達。
ブロンズの馬。
ギリシャだかエジプトだかの模写なので…美術館で買ったのかな。

真鍮製のペンスタンド。
ジャコメッティっぽく…は無いか。
もしかしたら学校のバザーなんかで買ったのかも。

ここらへんは捨て難く…。
新居には飾る場所が出来たので、良かった。


同じく銅の灰皿。
これは亡姉が持っていたもの。
緑青吹いてます。
私の趣味とは違うけど、質感が好きで。


何度も紹介した気がするけど、祖母の茶箱。100年越えで、ずっと現役だったので傷だらけ。

萩尾望都の「ポーの一族」
おそらく初版本じゃないかと思いますが、もう表紙もボロボロになってしまい奥付も無いので分かりません。これは新しいのが買えるし、処分しても良いけど…

これも大学の頃、通学時に読破した指輪物語。ロードオブザリングですね。これも文庫としては初版かも。
子供たちも繰り返し読んだので、表紙も中もボロボロなのですが、捨てようかと思ったら長男が、
「これとゲド戦記はわが家のバイブルだから捨てないで!」と自室に持っていってしまいました…。そのうちこれも100年越えになっちゃう?

そうか君たちのファンタジー好きは、私が作っちゃったか。

もちろん今でも新しい読みやすいのが買えます。(隣にある「ゲド戦記」は買い直したものですが既にボロボロ)
でも惜しかったな…と思うのは、私はカバーが好きでは無くて、汚したり破れたりするとすぐ捨ててしまうのですが、この頃の指輪物語の表紙イラストは、トールキン自身が描いたもので、地味ながら味わい深いものでした。今は、もっと派手なイラストレーターのものになってます。それは残念で、捨てないで取っておけば良かった…。


これらも古い外国の絵本たち。
やはりボロくなってますが、高いところに飾ってよく見えないように。

まあ考えて見れば、結婚してから好きな画集や洋書などを買う余裕はありませんでしたから。古いものばかりになるわけです。

一番右にあるのは、当時大好きだったエロール・ル・ケインという絵本作家の「シンデレラ」ですが、何年かぶりに開いたら…

やりかけの刺繍が出てきて…
下手だし、色なんかも全然合って無いんですけど、幾つくらいの時なんだろう…手元にあるものだけで頑張ったんですね。何にするつもりだったのか。

今なら糸もビーズも豊富なので、もっと似せられる…と思うけど、もうやらない。
このまま挟んで置きます。
刺繍は下手だったってことで、私の一生は終わりで良いです。
棺にでも入れてくれ。