やっと最終日。
前日、ちょっとしたトラブルが。
熱海では二泊したのですが、チェックインしたときに渡された朝食券は翌日分のみ。
「明日、またフロントにおいで下さい。」
この言葉の意味を良く分かっていませんでした。行けば朝食券貰えるくらいにしか…。
でもね、朝食は時間制。
つまり予約を取れってことだったんですね。
散々遊び歩いてから宿に戻り、フロントに向かっても…
「一番最後の9時半からしか、空きがありません」
ですよね。だからいつも早目に行動をと…。
朝食は諦めました。
だって9時半からの予約があるので、9時前にはチェックアウトしなくては。
朝の商店街。
ふう…。
時間制の予約で、グループ毎に90分の丁寧な解説案内があります。
地上部分は、これも著名な日本人建築家の設計。
床の間の下や襖の下の隙間は温泉を使ったセントラルヒーティング。
寝室が何気にモダン。
木だけで出来た市松模様の扉。
資料を載せたテーブルが置かれているのは、作り付けのベッド。
テーブル置かないで欲しい…。
石作りの風呂。
浴槽の手前は洗い場だけど、右側の浅い部分は寝湯用だそうです。
形も面白いけど、青いタイルが綺麗。
二階の窓から見る海。
こちらから見えているお隣は、隈研吾設計の海峯楼。
あそこも見てみたいな。
青い綺麗な瓦が何故か半分だけ貼られています。デザインなの?
さて、いよいよ地下へ。
地下…と言っても、庭を確保するために崖に入れたコンクリート製の箱の内部ですので、開放的です。
ブルーノタウトは桂離宮を絶賛したドイツ人…くらいのイメージですが、日本ではあんまり仕事出来なかったんですね。日本とドイツの同盟が深まった頃で、ナチスから逃げてきたタウトには政府として仕事をさせることができなかったそうです。残っているのがここだけだとか。
日本の次に行ったトルコではたくさん仕事が出来たそうで良かった…けど、そのために喜んで仕事し過ぎて死んだなんて説明されてました。ホント?
竹の手すりが優美。
寺院の華頭窓のよう。
ソファの奥の竹の壁にも、他には無い技が詰まっているそう。節を取らずに並べ替えるだけでキッチリ組み合わせてあるとか。
有名な、波打つ照明。
シンプルに手が込んでる。
美しいです。
天井や床の木の組み方や縁取りなど詳しい説明がありました。
細かい工夫があるのね。
簀子の戸の向こうは海。
ここは危うく取り壊されるところを、篤志家の女性が資金提供して熱海市の所有になったとか。
最近そういう話をよく聞きますね。
チョクが退屈するのでは無いかと心配してたけど、充実した時間でした。
見に来て良かった。
追補
パンフレットを処分する前に、中の写真をいくつか。
家具が無いと余計に引き立ちますね。
あの赤い壁の部分は、座る位置によって、海の見え方が異なります。
一番上に座ると…写真のように、窓の全てが海になります。すごい!
間接照明が使われているのもモダン。
天井の板の組み方なども細かく計算されている…。
どれを見ても、デザインなのです。
階段の色の違いが良く分かる写真。
手すりもだけど、その向こうの床の木組みも。
こういう構造です。
熱海に住むのは、かなり大変そう。