概要
日本ではまだあまりメジャーではないスコッチウイスキーですが、ヨーロッパ地方では確固たる人気を博しているブランドの1つがこちらのラガヴーリンです。
歴史もかなり古く、さらにスコッチウイスキーの聖地と呼ばれるアイラ島で作られているウイスキーとはいったいどのようなものなのでしょうか?
ここでは、ラガヴーリンの深い歴史とともにこだわりについてもまとめていきたいと思います。
目次[非表示]
ラガヴーリンの歴史
ラガヴーリンの製造方法
ラガヴーリンのこだわり
ラガヴーリンの歴史
ラガヴーリンの歴史(引用:MHD)
ラガヴーリンが創業を開始したのは1742年のことでした。
地元のピーターマッキーによって創業されたスコッチウイスキーブランドになります。
今から約250年も前から稼働しており、ブランドが多いスコッチウイスキーの中でもかなり古い歴史がある蒸留所になります。
蒸留所が存在するのは、スコッチウイスキーの聖地とも呼ばれるアイラ島。
ホワイトの非常に目立つ建物が、ラガヴーリンの蒸留所になります。
1800年頃まで、ラガヴーリン蒸留所付近には違法なスチルが10基ほど存在していたと言います。
しかし、1830年頃には経営が成り立たなくなるスチルも出てきて、結果的には2基のみが残ることとなりました。
そして、その残った2基を合わせて作られたのがラガヴーリン蒸留所なのです。
それからブランドとしての力をつけてきたラガヴーリンは、1890年に発表したホワイトホースをはじめとするさまざまなヒット商品を売り出してきたのです。
1907年まで、ウイスキーの販売代理店としての仕事をしてきたラガヴーリンですが、そのクライアントであるラフロイグ蒸留所が閉鎖したことから、関係は終了となります。
それからはラガヴーリンが自社のブランドをより前面に押し出し、ウイスキーを売り出すことで現在に至るまでの活躍を見せるようになっていったのです。
ラガヴーリンの製造方法
ラガヴーリンの製造方法(引用:MHD)
大麦麦芽のフロアモルティングは1974年までは全て自社で行なっていましたが、現在ではポートエレンの工場で作られた大麦を買い取って使用しています。
このポートエレン製麦所はポートエレン固有のものではなく、主にアイラ島の蒸留所に原材料を下ろすために作られた工場になります。
ブランドによって大麦麦芽は作り分けられており、ラガヴーリン専用の大麦麦芽を16時間もの時間をかけて焚き上げていきます。
使用するのは主にピートでしっかりとしたスコッチウイスキーらしいスモーキーな香りをつけていきます。
さらにステンレス製の釜に焚き上げられた大麦麦芽を入れると、麦汁作りが始まります。
この麦汁は一気に21,000リットルを作ることができます。
発酵の際に使われる酵母はイギリス本土から送られてくるイーストリキッドになります。
発酵にかかる時間は55時間でアルコール度数は9パーセントになります。
蒸留に使われるスチルはストレートヘッドを使用しており、非常に角度が急なスチルが特徴的です。
熟成にはアメリカンオークやバーボン樽、ヨーロピアンオークで作られたシェリー樽などが一般的です。
こうして作られたウイスキーの原酒をさらに樽ごとに配合して作り上げられるのがラガヴーリンのそれぞれの銘柄になります。
ラガヴーリンのこだわり
ラガヴーリン 16年
(引用:Amazon)
ラガヴーリンでは、特性の違う熟成樽を使い分けることによって様々な味わいと香りを作りあげています。
例えばアメリカンオークで作られた原酒は割とさっぱり感が強くて香りは柑橘系のフルーツのようになります。
一方でシェリー樽を使って熟成された原酒は甘みが強く、ハチミツやメープルのような風味が感じられます。
このように同じブランドでも特性が違う原酒を作り上げることで、ラガヴーリンはバラエティ豊かなウイスキーを製造しているのです。
このブランドは飲みにくい、クセがある
飲みやすいが面白みはない
ウイスキーを飲む人によって感想は様々ありますが、どんな好みの人にも対応できるような原酒を取り揃えているのがラガヴーリンの強みでありこだわりでもあるのです。
ラガヴーリン ダブルマチュアード 2000-2016
ラガヴーリン 12年 クリームラベル 旧ボトル