概要
飲んだことはなくても名前は知っているという方も多いハイランドパークは、日本でも最近人気が高いスコッチウイスキーのブランドの1つです。
その歴史は深く、現在に至るまでにはさまざまなストーリーがありました。
ここでは、そんな日本にも馴染み深いハイランドパークの魅力と歴史について触れていきたいと思います。
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ハイランドパークの歴史
ハイランドパークの製造方法
ハイランドパークのこだわり
ハイランドパークの歴史
オークニー諸島
スコットランドの最北端という非常に気候の厳しい場所で生まれたハイランドパーク。
創業は1798年と非常に古い歴史があり、220年以上前から創業しているまさに老舗という言葉がふさわしいブランドです。
スコットランド最北端のオークニー諸島に蒸留所を構えるハイランドパークは、現在では島の世界遺産としても位置付けられています。
ハイランドパークの蒸留所が構えられているオークニー諸島は、スコットランドの最北端でかつ、スウェーデンの西部に位置する場所にあります。
スウェーデンからみてもハイランドパークは母国のウイスキーのように大切な存在として扱われてきた貴重なお酒になります。
創業者のデビットロバートソンから、息子のジョンに引き継がれたのは1816年のこと。
徴税官だったジョンはハイランドパークのブランドを、より多くの人に知らしめる運動を行いました。
そして、1826年にはジョンの義理の父であるボーウィックの手にブランドが渡り、この年にウイスキーとしてのライセンスを獲得しました。
その後は1840年にボーウィックの息子であるジョージが受け継ぎますが、経営は難航。
1869年には弟のジェイムズに当主の座を渡しました。
しかし、このジェイムズが聖職者だったこともあり、ウイスキーづくりには全く手を加えることができなかったため、結果的にはすぐにウイスキーメーカーのスチュワート&マッカイにブランドを受け渡すこととなりました。
1878年にメーカーの共同経営社であるスチュワートが亡くなると、グレンリベット蒸留所がハイランドパークを買収する形となりました。
それからの経営は非常に安定し、専用のスチルが増設されたり新たな銘柄が販売されたりとブランドとしても好転していったのです。
さまざまな企業の手に渡っているハイランドパークは、現在はエドリントンの傘下でウイスキーのブランドを守り続けています。
ハイランドパークの製造方法
大麦
ハイランドパークの上質なウイスキー原酒を作り上げるためには、こだわりの製造方法が存在します。
まず、ハイランドパークのブランドで作り上げるスコッチウイスキーではおおよそ2割もの原材料となる大麦麦芽を手作業で摘んでいます。
これは、手間をかけることだけではなくひとつひとつの原材料の品質を確かめる役割も果たしています。
さらに摘んだ大麦をしっかりと水に浸して麦芽を生み、作り上げる作業も全て手作業で行います。
続いて乾燥の過程に入りますが、オークニーでは大きな木が育たない環境にあるため、ほかのスコッチウイスキーとは少し異なった樹木を使ってのピートを炊く作業が行われます。
ハイランドパークのウイスキーは3つの樹木を伐採して作られたピートで香りづけをされます。
よって、スコッチウイスキーの中でも珍しい香りとスモーキーさが再現されています。
さらにオークニーはスコットランド最北端ということもあり、非常に寒い気候にありますのでこの気候を利用した低温熟成という過程が踏まれます。
低温熟成には時間がかかりますが、その分香りが高くなりやすくピートのスモーキーさがより強く感じられるウイスキーに育ちます。
熟成に使われる熟成樽としてはシェリーカスクが多く使われます。
また、スパニッシュオークの樽が使われる銘柄もあります。
ですので、主にハイランドパークではこの二種類の木を使った樽が熟成に利用されます。
シェリーカスクは一般的に非常に高級で簡単には使用できないお酒として知られています。
そんなシェリーカスクをふんだんに使った熟成樽を使用しているハイランドパーク。
非常に香り高くてピートのスモーキーさの中にも優しい甘みやさわやかなフルーティさが感じられるお酒です。
ハイランドパークのこだわり
ハイランドパーク 12年 ヴァイキング・オナー
(引用:Amazon)
多くのスコッチウイスキーは、熟成して作り上げられた原酒をさらにバッティングする事で、さまざまな銘柄を生み出します。
もちろん、ハイランドパークについてもその点では例外ではありません。
ただ、ハイランドパークの場合には熟成後にバッティングしたウイスキー原酒をそのままボトリングするのではなく、再び熟成の樽に戻して寝かせるという工程があります。
もちろん、このような一手間は非常に時間がかかりますし手間もかかります。
しかし、バッティングしたウイスキー原酒を1つの樽で一度、寝かせるということで味にまとまりが出てきて香りも統一性が出ます。
しかしながら、使われる原酒の味わいは損なわれることがなく、それぞれの原酒の良さを引き立てた上で味のバランスだけがしっかりとまとめられるといったように出来上がるのだと言います。
このような手間がかかるからこそ、ハイランドパークのウイスキーは作るのに時間がかかり大量生産をすることもできません。
希少性がありブランド力も高いハイランドパークだからこそ、味わいには確かなものがあり消費者も“ハイランドパークなら大丈夫”という安心感を持って購入することができるのです。
ハイランドパーク25年 セレブレーションザカスク 買取
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