先日本屋に行き、小説を眺めていると、「窪 美澄」と言う名前が目に入った。何ケ月前に
「夜のふくらみ」を初めて読んでとても印象に残った人だ。いつものように10ページほど読んで
何となく読めそうな感じがしたので購入。
この小説は、437ページもあるので最後まで読めるか心配だった。私はページが短ければ一
気に読めるが、大体は数日かけて区切り区切り読むタイプだ。だから最初は面白くても、途中で
だれたら、そのまま「つん読」になってしまう。
しかし、この小説は、最後まで読めた。5日ほどかかったが。自分の部屋に戻ると目につくとこ
ろに置いてあるので、急ぎの用事がない限り興味を失わない限り読み始める。
この小説は、恋愛し結婚する2人の主人公が交互に1人称になり、語り始める形を取っている。
私は、女性の方の語りに心を惹かれていった。
一番ドキドキしたのは、男性が一年に一回決まった時期に声が出なくなる原因を語り、二人で
解決するために、松江(声の出なくなった原因のある町)に行った場面である。きっと最後はハッピ
ーエンドだろうと思いながらも、果たして問題を解決できるのか、はたまた、解決できずに別れてし
まうのか、このあたりはさすがに一気読みしてしまった。
読んで、生きることの大変さとそれを乗り越えれる何かがある(希望なのか思いなのか)ことで、
生きていける二人に共感した。若者向けの小説かなと思ったが、シルバーでも十分読めた。
<接写機能がないので、無理やり近くから撮ったので、少しボケてるが、一応バイクに乗っている。
吠える犬は好きでないが、吠えない大人しい犬には親しみを感じる。この犬は、もちろん吠えない。>