劇団大樹第17回本公演「クレマチスの小屋」、11月6日から9日までの8ステージのうち、7日から3ステージを観劇させていただいた。計500人以上のお客様。ちいさな劇場は毎回満席だった。

キャスト・演出・舞台美術・照明・アコーディオンの生演奏・会場整理・受付まわりetc。すべてがこの小さな劇場で叶う限りの素晴らしさと気配りだった。なによりも主宰の川野さんのがんばりはすごかった。最終公演ということで、千秋楽は鳴りやまない拍手。客席の隅で観させていただいて、作者として本当に幸福な瞬間だった。

 

私は書くのに時間がかかる。考えている時間がだらだらと長い。そのことばかり考えているので、暇でないと書けないのだ。締め切りに迫られていたり、スケジュールが詰まっている状態では書けない。昔、ミュージカルの台本を書かせてもらった時、劇団側に言われた通りに書けなくて途中で逃げ出してしまったことがあった。電話にも出ない。8割がた書いていたその作品は別の作者に変わった。プロ失格だ。そのことがあって、私は、もうお金はいらない、好きなものしか書かないと決めたのだ。

 

「クレマチスの小屋」は、一年前に何も考えていない状態で題名だけ決めた。そのことに半ば後悔しつつ、ストーリーが立ち上がってくるまで長い時間が過ぎた。

まず物語の場所を考える。登場する一人一人の人物像を作っていく。するとその場所になじんだ人物たちが少しづつ動き出してくる。けれど書き進めてもみんな好き勝手に動いてなかなかまとまっていかない。こんな状態で書きあげられるのだろうかと心底不安になる。でも不思議なことに、そうこうしていると、ある時、ふいに、一番欲しかった言葉が出てくるのだ。その言葉さえ出てくればもう大丈夫。あとは演出と出演者に任せるだけだ。

 

そんな物語を、今回も皆さんで素敵な舞台に仕上げてくださった。もう感謝しかない。本当にありがとうございました!!

 

(舞台写真や終演後の舞台セットの木の下で映してもらった写真を、と思ったけどなぜかアップロードできなくて、唯一アップロードできたセットの隅の壁の写真です)。