10年以上まえに公開された「おおかみこどもの雨と雪」。

柴崎友香さんのエッセイに登場して気になり、遅ればせながら観てみました。

はじまりは、狼人間に恋した人間が結ばれて一緒に暮らし始めるところからですが、

物語のメインはこの狼人間が死んでしまってからスタートすると言ってもいい。

狼人間と、人間のあいだに産まれた2人のこども。
雪の日に産まれた長女、雪。
雨の日に産まれた長男、雨。

父である狼人間は雨が産まれてすぐ死んでしまいます。

1人で狼人間のこども2人を抱えて暮らすのは限界があり、母は田舎への移住を決意。

知らん土地で、
1人で壊れかけのぼろ家を改装し、
見よう見まねで野菜を作り、
子ども2人をのびのび育てる。

この母の底力が眩しすぎます。
子どもがいる身としては、自分にここまでできるか?と嫌でも問うてしまう(絶対できひん)

ただ、
ご近所さんが親身になってくれる人ばかりで、
かなり長い間無職で暮らしていけるだけの貯金があって、
という若干良くできすぎかなという面は否めません(物語やからしゃあないですね)

成長していくにつれ、
人間として生きることを選ぶ雪、
狼として森で生きることを選ぶ雨、

そのどちらをも受け止める母の強さ。
やっぱりこれは母の強さの話やな。

狼人間というファンタジー強めのおとぎ話ではありますが、

可愛くて美しい映像と、
豪華な声優陣の演技力も相まって、
かなり楽しめました。

ただ、韓国ドラマ見すぎて、
意地悪なやつが全然出てこーへんことに違和感おぼえました。全員いい人ってありえる?