年末の風物詩で今年もドラマが起きた

M-1グランプリ2019にて、決勝初進出のミルクボーイが見事優勝を勝ち取った。

1stステージの得点681点が歴代最高得点というおまけ付きだ。

ミルクボーイのネタについては後日書くとして、今大会でのネタ順及び結果を見ていこう。

〇1stステージ

1. ニューヨーク「ラブソング」616点(10位)
2. かまいたち「USJとUFJ」660点(2位)
3. 和牛(敗者復活枠)「物件探し」652点(4位)
4. すゑひろがりず「合コン」637点(8位)
5. からし蓮根「教習所」639点(6位)
6. 見取り図「黙って聞いとったら」649点(5位)
7. ミルクボーイ「コーンフレーク」681点(1位)
8. オズワルド「先輩と飯」638点(7位)
9. インディアンス「彼女がおっさん」632点(9位)
10. ぺこぱ「タクシー」654点(3位)

〇Finalステージ
1. ぺこぱ「おじいさんに席を譲る」(0票)
2. かまいたち「トトロを見てない」(1票)
3. ミルクボーイ「もなか」(6票)*優勝

今年の1stステージの平均点は645.8点。
昨年の630.4点、一昨年の634.3点と比べるとかなりインフレしていることが分かる(審査員は今年同様7名)。

なぜここまで点数が高かったのか。
もちろん今年のレベルが高かったとも言えるが、あえて違う要因を探ってみる。
要因①ニューヨーク採点後の松本人志とニューヨークのひと悶着
要因②かまいたちのウケ具合
を挙げたい。

M-1グランプリは毎年1、2番手が苦しむ傾向にある。もちろん順番が後の方が会場が温っていくのでいい成績を残しやすいとはいえ、M-1での1番手の苦しみ方は異常だ。なぜか。筆者はネタが始まるまでのラグが長すぎるからだと考える。ネタ番組には必ず声出しのための前説が存在する。緊張しきっているお客さんが笑いやすい空気をつくるためだ。しかし、M-1は煽りVTRや審査員、ゲスト紹介の時間が長く番組が始まってから40分後に1組目のネタが始まる。かなり長い。生放送という緊張感も感じられる。

今年のニューヨークも出番順によって苦しんだ。お客さんが温まりきっていない状態でネタ。大きな笑いはいくつもあったが点数が伸びなかった。しかし、そのあとのひと悶着もあり会場はかなり暖まった。そこに来てのかまいたち。
温まった会場に、圧巻のUFJネタ。ハネにハネまくった。
さらには、3組目で敗者復活枠として和牛が復活。会場のボルテージはさらに上がった。

この一連の流れが会場を熱くさせ、今年のレベルの高さも相まって得点がかなり高くなったと考える。
今年の影のMVPはニューヨークとかまいたちだ。

M-1グランプリ2019はレベルが高い上に話題性に溢れる最高の大会となった。