日本200名城 №199 沖縄県 座喜味城 登城日2018.7.18

別名 読谷山城
城郭構造 山城
天守構造 なし
築城主 伝・護佐丸
築城年 1416~1422年
主な城主 護佐丸ほか
廃城年 16世紀
遺構 石垣、郭
指定文化財 国の史跡、世界遺産(琉球王国のグスク及び関連遺産群)
所在地 沖縄県中頭郡読谷村座喜味
この日の最後の訪城は座喜味城です。

座喜味城は二郭から成るコンパクトな城ですが、築城名人の護佐丸が造った城の中でも最高傑作とされている城です。
護佐丸は座喜味城のある読谷から3kmほど北東に有った“山田城”を本拠とする山田按司の息子で、若くして中山王の北山征伐に従軍して活躍し、今帰仁城落城(北山滅亡)後は今帰仁城の監守に任命されて6年間を今帰仁城で過ごしました。

此処も入り口に高規格の無料駐車場が完備されています

後ろに見えてたのは、高床式の倉庫ですね ネズミの爪が立たない様に鉄板巻き仕様です

此処の凄いのは、城址の見学が無料な事です、とても立派な資料館が併設され、入館料\400必要ですが、この収入で維持されてるみたいですね 残念ながらこの日は休館日でした…。
任を解かれた護佐丸は領地に戻り読谷按司となりますが、尚巴志王からは北山の治安の監視と、新たな城の築城を命ぜられました。
堅固な今帰仁城をつぶさに見て感嘆し、今後の城の在り方を強く課題認識していた護佐丸からの提案だったかも知れません。

座喜味城と今帰仁城を空から見比べて見ると… 規模の違いはありますが、出隅入隅の連続する城壁の構成はそのまま“兄弟城”ですね

この奥の丘の上に城址はあります

神社の参道にも見えますが、岩山ではなく土の上にある城は沖縄では希少です
*前を歩いているジャージのお姉さんは資料館の職員でした
座喜味城があるのは首里の北方20kmにある標高130mの台地上で、晴れた日には首里城から容易に見渡せる場所でした。
また座喜味城からは更に北方の本部半島や、東シナ海の様子がグルリ俯瞰できるのです。
まさに戦略的要地ですね。

二ノ郭へ入って行く城門はアーチ門でした。

今帰仁城からの進化が見えるのがこの部分ですね。

石積みは布積みを基本に、崩れやすい中央部には亀甲積みを用いるなど、工夫の跡が
護佐丸は自らの持ち城である山田城を廃城として、その石材を運んで座喜味城の築城を始めたそうです。
座喜味城の大きな特徴は、石灰岩台地ではなく“名護層”と呼ばれる赤土の上に建っている事で、根石の下には何らかの陥没対策が為されていると思うのですが、残念ながら資料館が休館日だったので、判りませんでした。

一ノ郭へと入る階段とアーチ門

一ノ郭内部 階段の高さだけ基壇が高くなっている様ですが、郭内はフラットには削平されておらず、甲府城本丸みたいな感じです

一ノ郭には宮殿の礎石がありますが、さして大きな規模ではありません 城の目的と護佐丸の人間性が見える気がします
さらに、座喜味城には先祖礼拝の場である御嶽がありません。 その理由は護佐丸にとってこの城が按司の館というより戦時に特化した城塞だった事の顕われだと思います。
追加の石材と石積み人夫は、遠く奄美諸島からも徴発したそうで、この事は工期短縮の為にかなりの無理をした裏付けですね。
その為か、奄美では現在でも子供が泣き止まないと『護佐丸が来るよ!』とたしなめるんだそうです。

一ノ郭の城壁には登る事ができます(一部だけ)

外側の城壁に胸壁が無いのもおかしな感じがします 板塀でもあったのか?

一ノ郭でこの広さですから、コンパクトさが判りますね
護佐丸の頃の琉球国の人口が7万人程度と言われていますから、座喜味城に籠る兵の数も百人強といったところでしょう。
護佐丸の頃の琉球国の人口が7万人程度と言われていますから、座喜味城に籠る兵の数も百人強といったところでしょう。
護佐丸はこの新城の座喜味城に18年間滞在しましたが、幸い兵馬を動かす様な緊迫した場面はなく、中城城への移封を迎える事となります。
護佐丸が離れた後の座喜味城がどう扱われたかは城郭体系にすら記述がなく、辿り着けなかったのですが、現在の城址を見る限り廃城となった可能性を強く感じます。

松の木が植えられていて、本土の城みたいですね

此処では大陸の観光客には遭わなかったなぁ

此処には御嶽はありませんが、後世のものか、簡単に礼拝できる場所が城壁の下に作ってありました
しかし、戦略的適地にある城址には、第二次大戦中は日本軍の高射砲陣地が置かれていたと言い、終戦後にはアメリカ軍の通信基地となっていたそうです。
沖縄の復帰とともに返還された座喜味城址は米軍により相当に改変されていた様で、すぐに国の史跡に指定されて復元が始まりましたが、一部には復元が困難な場所もある様ですね。
【 📷 琉球村 】
沖縄の“民俗博物館”としての琉球村も観光して来ました。


殆どの移築古民家では何かの実演中 此処は機織りですね 体験もできる様です

此処は家屋の展示だけ 屋根にはやはりシーサーが(^^)

古民家の内装は限りなく日本の和室ですね やはり日本文化の影響が一番濃い様です

ここは防風石垣に囲まれた民家 強い台風が通る地域色が出てます

ガジュマル上のツリーハウスは… 実用に供したのかなぁ?

沖縄といえばシーサーですが、色んなのがありますね

屋根用、門柱用、室内用と、飾る場所によって形が変わります

これなんか迫力ありますね

中にはこんなのも…(^-^;
沖縄訪問の記念には、ぜひシーサーを買って帰りたいと思っていたのですが、色んなのがあって迷います(^-^;
で…

取り敢えず下駄箱の上に鎮座してますが、たぶんずっとこのまま…
買ってきたのがコレ。
門柱用みたいですが、後で気付いたら我が家には門柱が無かったわ(^-^;
最終日 首里城に つづく