津山城を歩く 続きです。
森忠政の胸中に想いを馳せながら、次へと進んで行きます。

二ノ丸に上がって四足門を潜ると(…のイメージ)、目の前に備中櫓が聳えます。
津山城に唯一ある復元建造物で、築城400年を記念して2005年に建てられました。


備中櫓があるのは本丸高石垣の上で、20mくらいの立派な高石垣です。
この後ろはもう本丸御殿跡です。
備中櫓の下を右に折れ、高石垣に沿って東へ緩やかに登っていくと切手門。
幾つもの櫓台を備えた本丸の大手門です。

ここまで来ても、石段の幅は広い
切手門の内側は大きな枡形になって、左折れで表鉄門を抜けて本丸に入って行きます。

常識的な観光客は、迷わずこちらへと進んで行くのですが…
枡形の正面には異様に細長い櫓台があって、その右手には狭く怪しい入口(十四番門)が口を開けて、非常識な城オタクにオイデオイデしていますw

誘いに応じて中に入っていくと、櫓台はず~っと奥まで続いていて、道は狭い帯曲輪になっています。

本丸の壇上に天守台以外に、こうして多聞櫓風に石垣を積み上げる形式も珍しいので、不思議な感じですが、東の城外に目をやると、宮川を挟んだ対岸の割と至近な距離に、こんな小山があります。
標高は目測で本丸とほぼ同じなので、普段の目隠しと、戦時には攻め口にもなるので、防備の為の石塁構造なのでしょうね。

ブラインドの石塁は北端まで続き、十一番門を経て本丸へと入って行きます。

此処には城の北側を睨んで、大規模な櫓台が築かれ、多聞を連結した大型の粟積櫓、大戸櫓の二基の櫓があり、さながら小天守の景観だったそうです。

十一番門跡と粟積櫓の櫓台 ここは野面で積まれていて、天端石が小さいのが特徴です
大戸櫓の台上には登れるので迷わず登ります。
城下が一望でき、左に見える天守台ともほぼ同じ高さです。
なるほど、こうすれば城下からは実物以上の規模感で見えた事でしょうね。

大戸櫓の高石垣から見下ろす搦手の石塁群 見事です。

環境が揃ったところで恒例の“石垣覗き”

次回は本丸内を紹介します。
つづく